電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

続・論文を書く

「お前が書いた論文を読んで、ぜひ会って話したいと言っている人がいるんだが」― 学生時代の同期にして気鋭の若手研究者からメールが届きました。

若手研究者の論文集を自費で出版するという彼に頼まれ、久しぶりに論文を書き始めたのが今年の1月。リミットの3月末までに書き上げ、6月に刊行したという連絡はもらっていました。

wakabkx.hatenadiary.jp書き上げてから何度か校正について連絡がありましたが、そのときは転職活動の真っ最中だったので「すべて任せる」としか返信していませんでした。

私はアカデミックの世界から足を洗った普通のサラリーマンです。彼の論文集がアカデミック界隈で話題になっていることなど知りませんでしたし、興味もありませんでした。

私に会ってみたいと言っている人は現在、某有名大学の仏文科の教授です。私が学部生のころに気鋭の若手研究者として一躍、有名になったところでした。

「せっかくだけど、転職したばかりで忙しいから遠慮しとくわ」― 学部生のころであれば飛び上がって喜んでいたと思いますが、いまはもうサラリーマンです。

アカデミックの世界に未練がないと言えば嘘になりますが、すべてを捨てて戻る度胸はもうありません。バンドと同じく、フランス文学はあくまでも趣味の1つです。

それに、彼に対する妬みがまったくないと言っても嘘になります。この気持ちが消えなければ研究者などなれないでしょうし、完全に消えることは死ぬまでないでしょう。

中間管理職としてという以前に人として未熟なようです。