電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

母親

私は母親にとても感謝しています。おっぱい大好きおっぱい星人に成長してしまったのは子どもの目からしても爆乳だった母親の影響だと思いますが、決してマザコンではありません(このへんは無意識的な刷り込みというやつでしょう)。

料理が上手で、生け花の師範だったので家の中にはいつも花があり、その影響で私も生け花をいまだに嗜み、小学生のころの野球チームでは役員をやっていつも試合を観にきて、中学生になってからのテニス部でも役員になってくれたり。

そんなしっかり者だったイメージしかない母親に変化が現れたのが、姉と私が家を出た少し後でした。姉は学校を卒業してもしばらく実家にいましたが、私は大学卒業と同時に実家を出ることになり、姉もほぼ同じタイミングで実家を出ました。

食事も洗濯も掃除も、大きな一軒家で4人分こなしていたのが突然、親父と自分の2人分だけになったわけです。これまでお願いしっぱなしだったから楽をさせてあげたいと思う半面、急にやるべきことが減って気が抜けないかと心配していたことも事実です。

しかし、姉と私が実家を出たのは想像以上に影響が大きかったようで、気が抜けてしまったせいか、母親に認知症の被害妄想が見られるようになりました。例えば、隣近所から悪口を言われていると思い、怒鳴り込んだりするようになってしまいました。

しかも、そういうことが起きるのは、親父が少し出かけたりしているときで、親父が数日後に隣近所から「実は先日…」と聞き「えぇっ!」と驚くわけです。もちろん、親父はそれを母親に問いただしますが、母親は「向こうが悪口言ってる」となるそうです。

姉や私が顔を出したときは、昔と変わらぬ、料理上手なしっかり者の母親です。しかし、姉や私が帰り、親父と2人だけになると、まったく別人のようになるそうで、親父が愚痴をこぼしてきても信じられないような状態になっているようです。

母親にはいますぐに書ききれないほどの恩があり、仮に親父が亡くなったとき、老人ホームなどの施設にお願いすることなど考えられません。ただ、現実的に私が母親と一緒に暮らして面倒を見られるかというとそう簡単ではありません。

こんな考えがぐるぐる頭の中を回り、母親を施設に入れようと思ったりする自分に幻滅し、しかし現実問題としてどうすればよいのか分からず、悩んでいます。