電車の中の恋人

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前立腺がん

親父が前立腺がんになりました。

結論から言うと、きょうあすにも手術しなければならない、余命数か月、遺言など亡くなった後に備える必要がある、といった状況ではありません。親父本人はがんと言われて大騒ぎですが、医者は「そんなに慌てる必要はないので、これからじっくり検査していきましょう」とのんびりしているそうです。

私もネットで調べてみましたが、胃がんや肺がんと比べ、前立腺がんはそれほど心配しなくてよいようです。親父のレベルは「低」ですし、この段階で見つかって治療した場合の5年生存率もほぼ100%です。きょう、話を聞きに実家に顔を出しましたが、最寄り駅まで車で迎えにくるなど、これまでとまったく変わりませんでした。

先月に受けた健康診断で要精密検査となり、精密検査を受けたところ前立腺がんが見つかったそうです。これからリンパや骨の状態など転移していないかを約1か月かけて検査していくそうで、すべての結果が出る来月3日の医師からの説明に私も同席することになりました。

がんは、いまや珍しい病気ではありません。有名人も発症を公表していますし、闘病の末に日常生活を取り戻している人も大勢います。しかし、これが自分の身近な人間となると話は別で、父親ががんになったと聞いて落ち着いてはいられません。それほど心配する必要はないと頭で分かってはいても、です。

親父の家系にがんはこれまで誰もいません。親戚一同を見渡してもがんは誰もいないそうです。帰りに最寄り駅まで送ってもらっているとき「身内に誰もいないのに何でがんを持ってきてしまったのかと思うと情けなくてなあ…」と親父がふと漏らしました。

自分の親はいつまでも元気だと誰しも思っているはずです。しかし、もちろんそんなことはなく、子どもにこんな弱音を吐くようになります。がんになったことよりも、親父がこんな弱音を吐くようになったことのほうがショックだったりします。

書き始めると長くなるので書きませんが、母親は母親でメンタル面に大きな問題を抱えています。もし、親父が急に亡くなるようなことにでもなれば母親が実家に1人になり、そのままにすることはできないと分かっているものの、私が介護などで実家に戻ることも簡単ではなく、かといってここまで育ててくれた母親を施設に入れるなど考えることもできず、さまざまな問題が頭の中をぐるぐる回っています。

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