電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

いまさらながらONE PIECE

いまさらながら『ONE PIECE』にハマっています。「海賊王に、俺はなる!」のマンガのアレです。いい歳してマンガ…と思われるかもしれませんが、元書籍編集者だからこそ書籍を読めず、それでも紙媒体に触れたいという必死の思いでマンガを読んでいます。書籍が読めない話はこちら ↓。

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『ONE PIECE』が面白いということは読まずとも分かっていました。出版業界に長らく身を置く人間として、『ONE PIECE』が打ち立てた記録は驚くべきものです。編集者であれば「あんなメガタイトルにほんの少しでも携わりたい」と思うでしょう。私は専門書編集の経験が長いのでマンガ編集のことはよく分かりません。担当編集はものすごく苦労したことでしょう。

だからこそ『ONE PIECE』に手を出さなかったということもあります。1997年(私が大学に入学した年)7月に連載が始まり、週刊誌を舞台に23年間続け、単行本は2020年9月16日発売で97巻、文字どおり化け物級のタイトルです。多少なりとも版元編集のことを知っている人間であれば、これがいかにすごいことかよく分かります。

作家も血反吐を吐きながら描き続け、担当編集も同じように仕事をこなしてきた過程を目の当たりにさせられるのが嫌だったわけです。自分もやってみたいと思いつつ、もし担当編集だったらできただろうか、もっと前に潰していたのではないだろうか、自分は無能なのだろうか、ということを知りたくないわけです。私は負けず嫌いです。

書籍編集から離れて3年が過ぎ、良くも悪くも書籍編集のことを忘れつつあります。いまは編集者というより記者の要素が強いということもあります。このため『ONE PIECE』に手を出せたわけです…っていうか、私のマンガ棚に同居中の若者が少しずつ『ONE PIECE』を並べていたというせいでもありますが。

『ONE PIECE』を読み始めて、こんなに面白いタイトルをこれまで読んでいなかった後悔と、担当編集の苦労が手に取るように分かるタイトルを読んでしまった後悔、2つの後悔を感じています。やはり、まだ連載が続いているいま読むのではなく、連載が終わって完結し、さらに数年経った後に読むべきものでした。しかし、後悔先に立たず。

ちなみに、きょうは起きたらやはり12時過ぎで、できたことはランニングのみでした。