電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

夏詣

1人暮らしを始める際、氏神様がいる場所を探していました。厳密に言うと、土地の守護神ですが、古くから続く立派な神社があり、近隣の住民に敬われ、毎年お祭りが開かれるような、要は下町に住みたいと思っていたわけです。

私の実家は1980年代に作られた典型的な新興住宅地で、古くからの住民はおらず、ご近所は同じように新たに引っ越してきた人々でした。その土地を古くから守り続けている氏神様も当然おらず、お祭りといえば自治会の盆踊りぐらいでした。

初めての1人暮らしは就職時で場所を選べない借り上げ社宅でしたが、その次に引っ越したのがいまのマンションです。すぐ近くに立派な神社があり、毎年9月に大きな御神輿が練り歩くお祭りがあります。もちろん、全国から参拝者が訪れるような巨大な神社ではありませんが、近所の人たちが前を通るときにみんなお辞儀をしていくような、土地に根付いた神社です。

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ここに住むようになって以来、最寄り駅までの途中にあることもあり、私も頻繁にお詣りに行っているのですが、きょうもコンビニに行ったついでに寄ったら「夏詣」なるのぼりが立っていました。初詣ならぬ夏詣など初めて聞きましたし、去年はこんなことやっていなかったような。

natsumoude.jp

調べてみると浅草神社が2014年夏に新しい習慣として始めたものだそうです。大晦日に年越しの大祓と同じように、年の始まりから6か月後となる6月晦日に各地の神社では「夏越の大祓」があるそうで、半年が無事に過ぎたことに感謝しつつ、残る半年も平穏であるよう、元旦と同様、7月1日に神社・仏閣にあらためて詣でではどうか、という考えです。

6年も前から始まっていたとは知りませんでした。ただ、政治家やマスゴミが声高に連呼する「新しい生活様式」にはうんざりしますが、こういう新しい習慣は面白いと思います。初詣は晴れ着ですが、夏詣は浴衣を着ていくのも粋でしょうか。

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こんな感じで京急がちゃっかりイベントを組んでいたり、ビジネスの匂いを感じないでもありませんが、神社・仏閣を詣でることを習慣付けることにつながるのであれば、あまり深く突っ込むのは野暮というものです。明日も近所の氏神様に夏詣です。