電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

紙の書籍

書籍は書き手と1対1の対話であり、やはり紙で読むべきものです。

このようなことを書くと、デジタルを理解できないオッサンが言い訳していると思われるかもしれません。しかし、私は電子書籍など電子媒体を否定するつもりはありませんし、マンガは電子書籍で購入するのがほとんどです。紙と電子、読むものによって媒体を使い分けています。

電子媒体は気を逸らすものが多くあります。解説が付いている用語への線引きだったり、その解説のポップアップだったり、電子媒体だからこそできる、読み手のことを考えたオプションはとても役立ちます。しかし、それが集中の妨げになることもよくあります。

一方、紙媒体は、ページをめくるという行為しかありません。ほかに考えることがない分、書かれた文章に集中して入り込み、書き手の思考を直接的に吸収できます。手でページをめくる、紙に触れるという行為は、マウスをクリックすることよりも、有機物を意識させてくれます。

私は書籍を読む際、メモ帳とペンを用意します。読み進めながら気になったことをメモしたり、そのときに思ったことをまとめたりするためです。また、マーカーや付せんで印を付けることもよくあるため、蛍光ペンも常に手元に置いています。PDFなど電子媒体であれば、メモやマーキングも楽ですが、今度はそのメモやマークした部分を探すのが難しくなりがちです。

電子媒体を立ち上げて検索して…でも最新のものであれば数十秒かもしれませんが、その数十秒を面倒に感じるものです。これが紙であれば、手に取って付せんのページをめくればよく、数秒で済みます。その分だけ、文章に集中することができるのだろうと思うわけです。

電子媒体はとても便利です。何よりも場所を取らないことが良く、冊数が多いマンガなどは電子媒体に適していると思います。ただ、やはり集中するという点においては紙のほうが勝るのではないかと思います。

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いまはこんなものを読んでいます。数ページ読むたびに思うことがあり、マーキングしたりメモ書きしたりで少しずつしか進んでいませんが、同時にとても楽しい行為であり、読み手をこのようにさせる紙の書籍の編集者に戻りたいと思ったりもするわけです。