横浜 ― 金沢 弾丸日帰り
彼女はゆったりしているようで実はとてもアクティブで、ある日突然、ふらっと1人旅に出かけたりします。一方、典型的なA型である私は、遠出するとなったら綿密に計画を立てるタイプで、近場ですらふらっと出かけるようなことはありません。
きょう20日(土)は久しぶりに彼女と会う約束をしていましたが、前日の夜に「金沢行く?」となり、勢いで最寄り駅から5時過ぎの始発に乗り、東京駅から6時過ぎのやはり始発の北陸新幹線に乗り、16時ごろの北陸新幹線で帰ってくるという、横浜から金沢まで弾丸日帰りを決行してみました。
母親の実家が富山で、同居中の従姉妹の子どもも富山で生まれ育ち、叔母(母親の妹)やその子ども(従兄弟)は新潟の糸魚川に住んでいることもあり、私にとって北陸は馴染み深い場所ですが、金沢は初めてでした。8時過ぎに金沢駅に着き、有名な近江町市場で朝食におでんを食します。
赤巻きかまぼことバイ貝は子どものころから慣れ親しんだもので、懐かしい気持ちになりました。バイ貝は神奈川のスーパーで滅多にお目にかからず、夏休みに富山に行ったときの楽しみでした。いつも甘辛く煮たものばかりで、おでんは初めてでしたが、出汁がまいうーでした。
そこからふらふらと歩き、尾﨑神社です。
さらに歩き、尾山神社です。
金沢城公園で修復作業をしていましたが、間近で見ると発泡スチロールに絵の具を塗ったようなショボイ感じで…。
そこから武家屋敷跡を歩き、
歩き、
さらに歩き。
有名なひがし茶屋街に移動し、
ふらり、
ふらり。
渋いカフェでアイスコーヒーを飲み、
目の前にあった蓄音器館でうんちくを聞き、
北陸といえば寿司でフィニッシュです。
朝早かった行きの東海道線と北陸新幹線はさておき、金沢駅や近江町市場、武家屋敷跡、ひがし茶屋街など観光スポットはびっくりするぐらい人がいませんでした。何度か来たことがある彼女曰く「国内ツアーや外国人観光客がまったくおらず、週末であることを考えると信じられないぐらい人がいない」とのことでした。また、東京駅に戻ってから乗り換えた帰りの東海道線が輪をかけたガラガラで、目を疑うほどでした。
不要不急の都道府県をまたぐ移動制限がきのう19日(金)に解除されましたが、さすがにきのうのきょうで出かける人は少ないでしょう。実は金沢駅に着いたところでマスコミのインタビューを見かけました。新幹線を降りてきた人にどこから、何のために来たのか話を聞き、「移動制限解除後、初めての週末となったきょう、早速、観光に訪れた人がいました」と伝えるつもりなのでしょう。それを見て「何だ、観光して良いんだ」と思った人々が出歩くようになり、第2波、第3波につながるのかな、と。
ただ、観光業で成り立っている地域は少なからずあるわけで、マスクをしたり、3密状態にならないよう配慮したりした上であれば、もっと積極的に移動してもよいのではないかと思いました。少額であってもそうしてお金を回していくことが、新型コロナウイルス感染症以前の日常を取り戻すことにつながると思っています。
ここ最近、仕事で追い込まれ、オンとオフの境目を見失いつつありました。また、昨日は早めに寝ようと思っていたにもかかわらず、トラブル発生で0時過ぎまで仕事する羽目になり、「寝たらぜってー起きられねー」というわけで、一睡もせずに出かけました。結果的に仕事のことをまったく考えない貴重な1日になりました。オンとオフを上手に切り替えることができたわけです。
自分1人であれば、明け方まで仕事してそのまま眠り、起きたら夕方で1日を無駄にしたであろうと思います。少なくとも、ふらっと北陸新幹線に飛び乗って金沢まで行くようなことは絶対になかったはずです。アクティブな彼女に救われました。新幹線に乗ったり、飛行機に乗ったり、国内はもちろん海外であっても、綿密な計画など立てず、ふらっと出かけても何とかなるもので、追い込まれたら深く考えずにどこかに出かけて現実逃避してみるのがよいと思います。そうはいっても自分1人だとそう上手くいかず、アクティブな彼女に感謝です。