電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

超就職氷河期世代で唯一の良かったこと

レナウンの民事再生法申請を聞いて、学生時代の就職活動を思い出しました。アパレルなどまったく興味ありませんでしたが、空いていた日にたまたま説明会があったので申し込み、なぜか書類と一次面接を通過しました。

超就職氷河期だった2000年、当時の就活生は、自分がやりたいことなど二の次で、どこでも何でもよいからとにかく職を得ることだけが目的でした。大学で機械工学を専攻していた人間が営業の面接を受けることも珍しくなかった時代です。

私は、できれば文章に関わる仕事がしたいと思っていましたが、そこにこだわらず、とにかく大学卒業後の翌年の4月からやることを決められれば何でもよいというのが本心でした。レナウン以外にも旅行代理店に応募したりもしました。

その業界に入りたいと思い、徹底的に業界を研究している学生ですら不採用になっていた時代に、私のような行き当たりばったりでは不採用で当然です。レナウンなどテレビCMで社名を聞いたことがあるぐらいだったので、二次面接でボロクソに言われて落とされました。

別にそれを恨むことなどありませんでしたし、そもそも業界のことを何も知らず、名前を聞いたことがあるからというだけで応募したわけで、ボロクソに言われて当然です。失礼な学生でした。

きょうは休みでしたが、ずっと仕事をしていました。私の会社は無駄に大きいので、破産したり民事再生法を申請したりすることは絶対にないはずですが、私自身がクビになる可能性は常にあります。

レナウンの民事再生法申請を聞いてとても怖くなりました。クビと言われたら抵抗しても無駄なので去るしかありません。それに備えて、すぐに次が見つかるよう、知識と経験を積み重ね、スキルを磨き、「君のような人を探していた」と言わしめるようにならなければなりません。

「がんばらないとクビになるから」というのはとても後ろ向きな考え方ですが、結果的に成長しているのであれば問題ありません。ずっとがんばらないと、成長しないと…という意識を常に持ち続けることができるようになったのは、超就職氷河期世代で唯一の良かったことかもしれません。