電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

お局

「外資系は、仕事ができない人はどんどん消えていき、仕事ができる人だけが残っていく超精鋭集団でしょう?」と聞かれることがよくありますが、そんなことはありません。本社は海外といえども、日本の会社法に則って日本国内でビジネスをしているので、いわゆる日本の会社と同じです。

何でこんな人がいるのだろう?日系でも煙たがられるだろうに何でクビになっていないのだろう? ――という人が私の部署にもいます。古くからいる人も「これまで何人もクビになった人を見てきたけど、あの人が何で残っているのか分からない」と言っています。

私の彼女は古き良き日系の大企業で働いています。「女性社員は男性社員のお嫁さん候補で、社内結婚して寿退社して、専業主婦になるっていう意識がまだ残ってるんだろうなー」と思わされる社内の雰囲気をよく聞かされます。聞いていて、理不尽なことばかりです。

また、そういう古き良き日系の大企業の出先には、勤務年数が妙に長くて、決裁権などはないものの、決裁を取るにはその人が知っている過去の経緯などを教えてもらわなければならない、という古参がいるものです。いわゆる、お局と呼ばれる存在です。

彼女の日々の業務を聞いていると「それっておかしいよなー」と思うことが多々あります。外資である前職でも現職でも同じようなことがあります。「何だコイツは?」と思う人がいて、日本人だろうが外人だろうが、サラリーマンはみんな大変なんだと思うわけです。

仕事は楽しいものではありません。ムカついて、イライラして、ため息が出て、日々の生活のためにやっているものです。働かなくて済むのであれば、誰も働きたくありません。しかし、働かざるを得ません。自分だけだろうが、家族がいようが、生きていくにはお金が必要です。

それでも、毎日のことですから、できるだけ心安らかにこなしていけないかと思うのですが、なかなかそうはいきません。私もいつも会社を辞めたいと思っています。サラリーマンが気楽な稼業だと言われていた時代に生きてみたいものです。