電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

組織の看板

以前の会社でお付き合いがあった方々と転職後の新しい会社でもまた付き合えるというのは嬉しいものです。私がフリーになったのではなく法人に転職し、発注する側だから付き合ってもらえるのかもしれませんが。

大企業の部長だったころはお中元にお歳暮が山のように届き、年賀の挨拶には取引先が列をなしたものの、定年退職した途端に誰も来なくなり、しょせん会社名だけで見られていて凹んだ、という話を聞きます。

仕事の付き合いにあって私情を挟みすぎるのはよくありませんが、かといってビジネスライクに割り切ることも味気ないと思います。縁あって知り合ったわけですから、上手くやりたいものです。

特に、編集者と校正者、エディトリアルデザイナー、印刷会社など複数人でチームを組んで1つのものを制作するような仕事ではなおさらです。その1件だけで終わらず、次もその次も一緒に制作したいと思います。

ただ「また一緒に仕事したい」と思い、思われるようになるのも簡単ではありません。特にフリーともなれば1回のミスでサヨウナラということもザラで、継続して受注することはとにかく大変です。

またお願いしたい

きょう、前職でお世話になっていた校正者さんに約1年ぶりにお目にかかりました。新規案件が増え、外注できるお金が少しできたので、また仕事をお願いしたいと思ったわけです。

それも前職でお願いしたときの仕事ぶりが常に完ぺきで、信頼できるからです。他社に転職してもまた仕事をお願いしたい、お付き合いしたいと思わせるのは純粋に尊敬させられます。

ただ、あちらも快く引き受けてくれたのは、私の以前の仕事ぶりを信頼してくれているからではないかと、少しだけ自画自賛しています。フリーといえども、よっぽどの相手であれば断るでしょうから。

いま私が会社を辞めたとして、私個人に仕事を頼みたいという人がいるのかどうか。フリーになることを考えているわけではありませんが、いつでも組織の看板なしで生きていけるようにならないといけないと思うわけです。