男は黙って
同じような意味合いでも、言い方が少し変わるだけで他者をイラッとさせるものです。例えば、きょう、私のデスクのすぐそばであったやり取りです。
Aさんは次のように言いました。
「あの程度のものなら自分もできますよ」
これに対し、Bさんは次のように言いました。
「同じぐらいには何とか」
パワーポイントのスライド作りに関してです。編集部は内容のチェックで手一杯で、上下の余白や中央揃えなど見た目の整理を外注しようと相談していたときの話です。
Aさんは上から目線、Bさんは控えめですが、Aさんの口調はさらに見下したものでした。ちなみに“あの程度”のものを作ったのは別部署のマネジャーです。
自分に自信を持つことは良いことです。日本人はもう少し自己主張したほうがよいと外資系で働いて実感しました。しかし、実力がないのに自信を持つのは「口だけ野郎」です。
そして、口だけ野郎ほど格好悪いものはありません。ごちゃごちゃと何か言うより、それを実践して目に見える形にしたほうがよいことは誰でも分かります。
「男は黙ってスピークラーク」ではありませんが、言葉はほどほどにすべきと思うわけです。なお、Aさん=オフィスで単調な音を立てる人だということは推して知るべしです。