電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

新卒の就職活動

午前中にクライアント先に出向きました。

ビル8階の総合受付までのエレベーター内で、白いYシャツに青のストライプのネクタイ、ジャケットの前ボタンをとめ、ピカピカの革靴を履いた若者と2人になりました。

目的地が同じで、エレベーターを降りるときに“開”ボタンを押して先に降ろしてあげたら「ありがとうございますっ!」と45度のお辞儀で降りていきました。

入り口に「新卒採用選考を受けられる方は受付へ」という掲示があり、その若者は受付後に勧められたソファで背筋をピンッと伸ばし、手は軽く握って膝あたりに置くというスタイルでした。

「ご案内します」と声をかけてくれた受付の女性に「はいっ、よろしくお願いいたしますっ!」とまたもや45度のお辞儀で案内されていきました。採用選考を受けにきた学生でしょう。

たまたまエレベーターに乗り合わせた私を社員だと思ったのでしょうし、受付の女性への対応から選考が始まっていると思ってカチコチになっていたのだろうと思います。

エレベーターに乗り合わせたのが採用担当者でそこでの振る舞いで合否を左右されたとか、受付の女性が実は社長の孫娘だったとか、そんなマンガみたいなことは滅多にありません。

もちろん、受付の女性などに礼儀正しく対応するのはマナーとして当然ですが、過剰に反応するのは少し違うと思うわけです。日本の新卒の就職活動は何だかおかしい。

…ということを家に帰って若者に話してみたら「就職活動って大変なんだね」と完全に他人事。いや、お前も数年後にやることになるから。おじさんは心配です。