電車の中の恋人

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あせとせっけん第2巻

『あせとせっけん』の第2巻が25日(水)に発売されました。当日の昼休み、お昼ごはんは立ち食いそばで5分で済ませ、オフィス近くの書店で購入し、カフェで読了しました。

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第1巻に続き第2巻も即重版が決まったそうで、久しぶりに勢いがある新人作家に驚くと同時に、担当編集&編集部が大喜びしている図が目に浮かびます。

wakabkx.hatenadiary.jpただ、正直言って長続きするように思えません。第3巻で終わってしまいそうな気さえしています。この後、どう続けていくのかイマイチ見えないからです。

『あせとせっけん』は汗っかきなことにコンプレックスを持っている女の子と、変態レベルの匂いフェチの男のラブコメです。

ラブコメというと付き合うまでの過程を描くのが一般的ですが、このマンガは付き合うところから始まっています。

付き合い始めてから初デートや初お泊まり、初ラブホ、初家族への紹介、初旅行など、ある意味、王道のストーリーで進んでいます。

しかし、この先をどこまで引っ張っていくのか。初花火大会や初浴衣、初テーマパークなど、まだいくつか浮かびますが、それらを描いてしまったら残るは結婚のみです。

もちろん、結婚生活編に突入するという選択肢もありますが、現状のテイストだとその現実味がなく、付き合っている最中のドタバタがベストです。

作家は初めての連載だそうです。いまは初連載&初単行本化&初重版でノリノリのイケイケでしょう。しかし、必ず壁がきます。

そのとき、壁を乗り越えていけるか、そこで終わってしまうかは編集者にかかっています。編集者がその作品を愛しているか、作家の将来を真剣に考えているか。壁にぶち当たったときに作家をサポートすることは編集者の重要な役割です。

モーニング編集部に知り合いはいないので、担当編集が誰かは分かりません。願わくば、編集者という仕事に誇りを持ち、全精力を注いでくれる人であってほしいです。

そして、そんな編集者を信頼している作家であってほしいと思っています。作家に信頼してもらえることほど編集者冥利に尽きることはありません。

私もそんな関係を築こうと努力し、刊行後に著者と2人で飲みに行ったことも何度もありました。「君のおかげで」と言われた瞬間、溜まった疲れが一気に吹っ飛びました。

編集者は大変ですが、とても楽しい仕事です。できればもう一度、書籍の編集者に戻りたいと思うときがあります。

書籍や雑誌など紙媒体は落ち目ですが、可能性はまだ十分、あると思います。編集者になりたいと思っている若者には迷わず目指してほしいと思っています。

私はもう書籍編集者ではありませんが、編集者であることに変わりありません。どのような形であれ、編集者という仕事を続けることができているのは幸せなことだと思っています。

◆クンクンしたくなるとつぶやいています → ずずず (@wakabkx) | Twitter