電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

元Jリーガーのサラリーマン

アスリートがサラリーマンになったら抜群の成績を上げられるのではないかと思っています。特にチームでプレーする競技の選手であればなおさらです。

実際、戦力外になったプロ野球選手が受けるトライアウト会場には、各球団スカウト以外に一般企業の採用担当者が多く集まるそうです。

ゲームの流れを読む洞察力や一瞬の判断力、決めたことを追求する資質、チームで動く能力…アスリートに求められることはすべてサラリーマンにも求められます。

しかし、日本は新卒至上主義で、新卒で正社員として就職できなければ人生ほぼ終わったも同然です。日本の労働市場の流動性は極めて低い。

アスリートになるような人は小中高と競技漬け、プロ化している競技であればさらに生活のすべてが競技だけになります。引退後の大多数は「競技にとても詳しいだけの素人」です。

引退後に自分自身は労を厭わずやり直そうと思っていても、30歳を過ぎて社会人経験がない人材を好んで採用しようという企業は残念ながら多くありません。

先月から隣の部署に元Jリーガーが入ってきました。高卒でプロ契約を結び、7年間もプロサッカー選手としてプレーしてきたそうです。25歳で引退してから就職し、転職してきたとのことです。

隣の部署は花形で、優秀な人間が集まったエリート集団ですが、仕事がめちゃくちゃできるそうです。特に周囲をよく見て感じ取る能力が抜群らしい。

サッカーというチームプレーを経験したことによって、フィールド内外でメンバーと積極的にコミュニケーションを取り、相手に自分の考えを伝え、相手が何を考えているかを読み取り、高いパフォーマンスを出すということが染み付いているのでしょう。

彼の最終学歴は高卒であり、私を含む大多数の人はその時点で見送ってしまうはずです。彼の本質を見抜き、採用したのは、多様性を許容する外資系だからでしょうか。いや、一概にそうとも言えないか。

一億総活躍社会と標榜されていますが、いまの日本社会はそれが実現できるほど成熟しているのか。人手不足というのは単に人を活用できていないだけではないのか。

海外式雇用の悪い面を身をもって経験し、はっきり言ってひどいと思いますが、日本式雇用はそれに輪をかけてひどいと思っています。働き方改革など絵に描いた餅です。

女の子のニオイをクンクンしてお金がもらえるような仕事があればよいのに。

 ◆女の子のニオイをクンクンしたくなるとつぶやいています → ずずず (@wakabkx) | Twitter