電車の中の恋人

悠々自適なアラフォー独身貴族の日常

始末書

編集者にとって最も恥ずかしい仕事は訂正です。

校了したときは「もう間違いはない!」と絶対の自信を持って世に送り出したのですから、印刷した後にミスを指摘される、しかも複数個所など恥ずかしくて死んでしまいたくなります。

もちろん完ぺきな編集者などいません。人間である限り必ずミスします。ただ、ミスにもさらっとスルーできるものと致命的なものがあります。これは編集の仕事に限ったことではありませんが。

例えば以前、私がやったミスに「消火」とすべき表記を「消化」としてしまったものがありますが、さらっとスルーしました。刊行から4年経ったいまでもクレームや問い合わせがないので気付かれていないのでしょう。

一方、致命的なミスというのは、例えば参考書などでテキストの数字が間違っていたり、それを基に作成された練習問題、模範解答まで間違っていたりするようなものです。

私が入社してすぐ刊行したものに致命的なミスが見つかりました。私の名前でお詫びと訂正、正誤表をホームページに掲載し、印刷したもののまだ出荷していないものはすべて断裁して刷り直します。

社内外の関係各所への連絡や調整の手間はもちろん、刷り直しの経費が発生します。ミスが発生した経緯と対応をまとめた報告書に加え、始末書を書くことになりました。

前任者のミスであることはみんな分かっていますが、数時間とはいえ私も目を通したことは事実ですし、対外的には私が矢面に立つしかありません。管理職の仕事は謝ることです。

謝罪はこれまで何度も経験していますが、慣れることなどありません。今週末はなでなでしてもらえるので、それだけを楽しみに乗り切ります。土曜日まで長いぜ!