電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

文学や哲学を学んで

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母校の会報が届きました。2か月に1回、校友会に入会している卒業生に送られてくるもので、企画・編集が毎回とてもしっかりしており、届くたびに学生時代を思い出しながら眺めています。願わくば、編集者として雇ってくれないものか。

最近、大学院に入り直したい熱が再燃しています。在宅勤務でちょっとした空き時間に本棚から書籍を手に取るようになり、あらためて勉強したいとふつふつと思っています。ただ、文学研究科は社会人入試や夜間コースがなく、会社を辞めざるをえません。

経済学研究科や商学研究科、政治学研究科などは社会人でも通える夜間コースがあります。これらは仕事に役立つと考えられているのでしょう。しかし、文学の知識や素養もビジネスの場でとても役に立つことを身をもって実感しています。

外資系で働き、外人と接する中で、彼らの教養の深さに驚きました。特に哲学に対する意識が高く、日本人がビジネス書を読み漁っているのに対し、彼らはデカルトからニーチェ、ハイデガーまで平然と哲学書を読み、埴谷雄高を読んでいるイギリス人までいました。

私も一時期、仏文科と哲学科で迷った時期がありました。ただ、両親に話すと「哲学なんて何の役にも立たないし、就職できない」と言われました。そもそも文学部に進むことからして反対されました。本を読んだところで腹が膨れるわけでもなし、当然です。

しかし、ビジネスの場で本当に役に立つのは、豊かな教養に基づく深い人間性であり、それを養うには文学や哲学を学ばなければならないと私は思っています。有名な経営者と呼ばれる人々が書いたものを読んだことはありませんが、インタビューなどで言葉の使い方を耳にすると、彼らがいかに文学や哲学を学んでいるかがよく分かります。

私は記者・編集というどちらかといえば職人的な職種で、経営層にいるような知り合いはいませんが、1人だけ中企業の経営者がいて、たまに飲むといつも文学の話をしています。彼は理系出身者ですが、経営者たちと接するようになってやはり文学の重要性を認識したそうです。

有名な経営者が書いた自伝だったり、プレゼンの方法だったり、いわゆるビジネス書を否定しません。ただ、それだけでなく、それと合わせて文学や哲学に対する知識を得て、教養を身につけるということも大切ではないかと思います。文学研究科に夜間コースがあればせめて修士課程だけでも通いたいのですが。

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もし、大学院に通うことができたら三品とメルシーとワセ弁のローテーションを復活してやるぜ(あっという間に10キロ増だな…)。