電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

キャリア官僚

同居中の従姉妹の子ども(横浜国大経済学部2年、以下「若者」)がキャリア官僚を目指すことにしたそうで、第一志望は経済産業省だそうです。キャリア官僚を目指すにしても「財務省で偉そうにしたい」と言われたらどうしようかと思いましたが取り越し苦労だったようです。

両親である従姉妹は以前、若者について、大学を卒業したら地元の町役場、あわよくば富山県庁に、などと言っていましたが、受験期間中に少し接しただけで、人口約2万4,000人の町役場はもちろん、富山県庁などで収まるような器ではなく、グローバルで活躍できる人材だとすぐに分かりました。

ただ、若者はかなり優秀な人間ですが、キャリア官僚ともなれば国内の精鋭が集まってきます。若者がどれだけ努力したとしても絶対には入れるとはいえません。仮に入れたとしても、東大法学部ではないため、どこまで上にいけるか分からず、やりたいことができないかもしれません。

そもそも、いまキャリア官僚の早期退職が問題になっています。激務で薄給という超絶ブラックで「お国のために」という一念だけでは務まらない仕事です。文部科学省のキャリア官僚となったものの精神的にも肉体的にも壊れてしまった学生時代の同期を知っているため、正直言ってあまりオススメしません。

もちろん、そんなことはネットで調べて承知の上で、それでも目指すそうですから、私は何も言いません。「官僚になって金稼ぐようになったらノーパンしゃぶしゃぶ連れてってくれ」と言ったところ、きょとんとしているような若造ですが。

彼はまだハタチです。いまならまだ何でもできる、何にでもなれる、しかも彼ぐらい優秀であれば選択肢はいくらでもあります。これから社会をもっと見て、来年のいまごろはまた違うことを言っているかもしれませんが、キラキラ光る目で臆面もなく夢を語る若者が眩しく、羨ましく思います。

そんな私はあと10分ほどでまた1つ、歳を取ります。