電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

続・隣の芝生は青い

 

例えば私の前の会社ですが、

  • 港区の外資系
  • カラフルでオシャレなオフィス
  • 大使館が多くある場所に立地
  • 奥さんと子ども2人ぐらい問題なく養える給料
  • 全世界で社員2万人弱の大企業

と聞くと入りたいと思ったり、何でそんなところを辞めるのか驚いたりする人が少なくないでしょう。私自身、内定をもらったときは大喜びしましたし、勤め始めてからしばらくは毎日楽しく、張り切って出社していました。

しかし、隣の席になった同僚には「よりにもよって何でうちなんかに…」と言われましたし、辞めたいまとなっては私もそう思います。友人や知人が入りたいと言ったら全力で止めますし、間違っても紹介しません。

私の彼女は誰もが知る大企業に勤めていますし、私にとっては羨ましく思いますが、中にいる彼女にとってはとんでもないわけです。退職者数も少なくないそうですし、辞めても何ら不思議ではないそうです。

人は他人のものを良いものだと感じてしまうと同時に、手に入れると途端に興味を失ってしまうという心理を持っています。他人のものが自分のものになることは少なく、欲しいという気持ちがあるからこそ、より一層、良く見えてしまいます。

…ということが頭で分かっていても、サラリーマンであれば誰しも他社が良く見え、羨ましく思ってしまうものです。転職2回、3社を経験している私でも、どこも同じと思いつつ「いや、他社はもっと良いはず」と僻んでしまいますから。

ちなみに「隣の芝生は青い」ということわざは日本発祥ではなく、元々は英語です。

The grass is always greener on the other side of the fence.

砂利を敷き詰めた日本庭園ではなく芝生を喩えに使っていることからも英語由来ということが何となく伝わってきます。「青い」のに“greener”というところは気にしない。