電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

記者は力を持ってしまっている

興味がない方にはまったく理解できないことだろうと思いますが、地方紙の記者にとって地元の事件報道で他メディアに後れを取ることは最大の恥です。マスゴミのくだらないプライドと言われてもこれだけは譲れません。

日経の記者はもっとプライドが高く、経済ニュースで他メディアに抜かれると、担当記者は左遷されたものです。いまはどうか分かりませんが、私も2度、神奈川県内の特大ニュースをすっぱ抜き、日経の記者を飛ばしたことがあります。

2016年に発生した相模原障害者施設殺傷事件の初公判がきょう8日、開かれました。私の古巣は地元紙としてのプライドを持って被告に何度も接見し、遺族に丁寧な取材を重ねてきたようで、少なくとも全国紙に負けてはいないようでした。

この翌年、2017年には座間市で9人を殺害した事件が発生しました。全国のみならず全世界から注目を集めるような大事件が2年続けて起きるという、古巣にとって数十年に1度あるかないかといった状況でした。

STAP細胞で良くも悪くも有名人になってしまったものの、いまはひっそりと暮らす私人の私生活を暴くような週刊誌の記事を読んでうんざりすると同時に、大事件について客観的に事実を伝えて世に問うことに徹する記者がいることを知った1日でした。

記者は自分で思っている以上の力を有してしまっていることを常に自覚すべきですよ。