電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

良いものを作りたいだけ

転職直後は誰もが新天地での新たなスタートに心を躍らせるものです。転職が珍しくなくなったとはいえ、やはり退職という行為には気力も体力も要します。それでも辞めようというのはよほどのことで、新天地には夢と希望があふれています。

前職の出版社に入ったとき、初めての転職ということに加え、前々職を退職するときに苦い思いをしたせいもあり、心の底から新たな気持ちでがんばっていこうと思いました。周囲の同僚もやる気に満ちあふれているように見えましたし。

しかし、私が入社して1か月後に雑誌編集部の編集者が辞めました。良い書籍、良い雑誌を作ろうとみんながんばっているのに、何で辞めてしまうのだろうと不思議でした。他はもっと大変なのに。

ただ、いまこうして前職を退職し、転職しているということは、気力・体力を消耗してでも辞めたいと思ったということです。入社してしばらくは新天地でのスタートに胸を弾ませていたのに、です。

そして3社目となったいま、やはり当初はウキウキで、職務内容はもちろん、とにかく給料がびっくりするほど上がり、転職して本当に良かったと思っていました。それがまた、疑問を感じる出来事がここ最近、続いています。

正直言って、もう転職活動などしたくないので、自分から辞めるつもりは(いまのところ)ありません。しかし、もしかしたらまた会社からクビと言われるか、他社に売却されてしまうのではないかと不安になることがあります。

どこにいっても同じと言う人がいますが、私はそうは思いません。日々の仕事ですから嫌なことがあるのは当然ですが、それでもガマンできるものとガマンできないものがあり、ガマンできる範囲の嫌なことで済む職場があるものです。

私はただ良いものを作りたいだけなのですが。