電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

村八分

仲間はずれと言われれば子ども同士の些細なケンカと思われがちですが、実際はそんなに生易しいものではありません。村八分が原因と思われる殺人事件も多発しています。

村八分とは▽葬式▽火事の消火▽成人式▽結婚式▽出産▽家の新改築▽病気の看病▽水害の復旧▽年忌法要▽旅行 ― という十分ある交際のうち、葬式と火事の消火以外、付き合わないことです。

無視や陰口というものから、自治会には入れない、ゴミ捨て場にゴミを捨てさせてもらえない、農業用水を使わせてもらえないなどまで、地味にキツいことをされます。

そこで長年、暮らしてきた人々の中に新しい人が入ることを良しとしない気持ちは分からないでもありません。自分のテリトリーを侵されるようなものでしょう。

入るほうはそれらを理解した上で、出しゃばったことをせず、ごく普通に接しようとします。ただ、この「ごく普通」というのが曲者で、それを普通と思わない人もいるわけです。

よそ者

この週末に私が住む地域で祭りが開かれています。私は町内会の班長をやらされていて、手伝えと召集されたので出かけたのですが、あるジジイのひと言に愕然としました。

「よそ者は神輿に触るな」― 何を言っているのか理解するまでに数秒かかりました。そして理解した瞬間、帰りました。ジジイがさらに何か言っていましたが、無視です。

確かに私は古くからの住民でなく、賃貸住まいの独身の若造なので、ジジイにとってはよそ者なのでしょう。古くからの住民のコミュニティを理解し、神輿を担がせろと言うつもりはありません。

ただ、神輿を少し移動させることを手伝おうとしただけで「触るな」は、なかなか攻撃的なひと言です。横浜のような都会でも場所によってはこういうことがあるわけです。

下らないと思いつつ、そこに古くから住む方々の気持ちも分かります。尊重しようと思うのですが、そもそもそこによそ者がいるだけで嫌だと言われたらどうしようもありません。

ここに住んで7~8年経ちましたが、そろそろ引っ越そうかと思うようになりました。少なくとも、楽しそうに金魚をすくう子どもたちは、この負の感情を引き継がないように。


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