電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

仕事がある幸せ

ここ2~3日、就職氷河期などなかったのように主張するエントリーが目につきます。不適切な表現であることはよく分かった上で、2001年3月卒の超就職氷河期世代としてあえて言わせてもらいます。セカンドレイプだ、と。

目に見えるデータは主張に説得力を持たせますが、最近はそもそもデータの信頼性に疑問符がつきます。特に、働き方に関する厚生労働省のデータは信用できません。

1回数百人の会社説明会を1日3回、さらにこれを週3回、そしてこれを3週間かけて進め、3万人弱の新卒学生を集めておきながら、最終的に数人しか採用しないということが現実にありました。

「被害者意識が強すぎて、大げさに言っているだけだろう。データで示せるのか?」と言われても無理ですが、このような現実があったことは事実としか言いようがありません。

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介護や建設、小売り、飲食など、低賃金重労働の職場に押し込まれるだけでしょう。表面的な就職率は上がり、世代間格差を埋める素晴らしい政策と自画自賛するはずです。

ANAやJAL、メガバンク、JTB、JR、博報堂、伊藤忠、オリエンタルランド、集英社、資生堂…このどこかに入りたい!と言ったら「贅沢言ってるんじゃねーよ」と怒られるのでしょうか。

この世代は何が辛いか。それは、同世代に厳しいことです。新卒時の競争を勝ち抜けたのは運が良かったからですが、それを自分の実力と勘違いしてしまうのが超就職氷河期世代です。

「確かに辛かったけど、自分は就職できたよ。お前らが就職できなかったのは努力が足りなかったからじゃね?」と思ってしまいがちです。それは私も含めて、です。

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去年は焼きそばと氷結を買って橋の欄干に置き、タバコをふかしながら眺めた光景ですが、今夜は缶ビールのみです。ただ、今年もこれを眺めることができたのは幸せなことなのかもしれません。