電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

「桜に一喜一憂して日本人って本当に平和な民族だよね」と見下したように言う外人の同僚が前の会社にいました。彼はイスラエル人で、お気楽な日本人にイラッとしたのかもしれません。

桜を愛でるという名目で酒を飲んで大騒ぎしているときに、世界のある場所では怪しい人物を狙撃したり、それをすり抜けて自爆攻撃したり、たくさんの人々が亡くなっています。

彼の父と兄はイスラエル軍に所属し、常に臨戦態勢だそうです。そういう現実を目の当たりにしていれば「まだ4輪しか開いていないから開花宣言できない」という報道に落胆する日本人をアホだと思うでしょう。

しかし、平和な日常を得るまでに悲惨な過去があったことも事実です。以前にも書きましたが、私の祖父はシベリア帰りですし、祖父の弟は神風特攻隊で出撃したままです。

東京の桜の開花の基準となる標本木は靖国神社にあります。私の祖父の弟も含め、過去の戦争で亡くなった人々は、桜の開花に一喜一憂できるほど平和になった日本を微笑ましく眺めているのではないかと思います。

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私のマンションの近くでも咲いていました。「こんなにキレイなピンク色で可憐な花があちこちで咲いているんだからさ、いまだけは世界平和なんて堅苦しいこと言わないで単純に愛でようよ」と思うわけです。

私は祖父の弟に瓜二つだそうで「生まれ変わりなんじゃないか」と祖父母によく言われていました。敵艦に突っ込むとき、桜のことを思い出したりしたのかな…と考えたりしています。