完全禁煙1か月~どれぐらい好きか
完全禁煙開始から1か月が経ちました。正確には30日目ですが、きょうも当然、吸うつもりなどないので、1か月とみなしてください。がんばった!感が半端ありません。
「たかが1か月ぐらいで大げさな…」と思われるかもしれませんが、喫煙者や元喫煙者であればこれがどれだけ大変かよく分かると思います。
身体に悪くて、臭くて、高くて、百害あって一利なしのタバコをなぜ吸うのか?吸わない方にはまったく理解できないことでしょう。
うまいんです。
濃い味のものを食べた後の1本、コーヒーを飲みながらの1本、大きな仕事にひと区切りつけた後の1本…3度の食事はガマンできても、タバコはガマンできませんでした。
また、タバコは心の友でもありました。大学院入試に失敗したとき、就職して人生初の土下座をしたとき、クビ宣告を受けたとき…辛いときにタバコはいつもそばにいてくれました。
もちろん、嬉しいときも一緒でした。神奈川県内だけでなく日本中を騒がせたスクープをすっぱ抜き、私が書いた記事が載った1面トップを見ながら屋上で吸った1本の味はいまでも覚えています。
これまでの人生で出会いと別れを何度も繰り返してきましたが、タバコだけは初めて吸ったあの日からどんなときも私のそばにずっといてくれました。
そんな心の友を切り捨ててよいのか?タバコがない人生なんて考えられるのか?周囲で禁煙したと聞くと「タバコへのお前の愛はしょせん、その程度のものか、けっ」とまで思っていたのに?
しかし、先月、禁煙を決意しました。「もう一生、タバコは吸えない」と考えただけで冷や汗が出て、以前の禁煙でその辛さが身に染みているこんな私が、です。
タバコ吸う人は大嫌い。
単純ですが、好きになった女の子にこう言われてはやめないわけにいきません。禁煙がどれだけ大事件か1ミクロンも伝わらないと思いますが、要はそれだけその女の子を好きだということです。
禁煙外来を受診し、禁煙補助薬を飲んでいますが、正直言ってその効果を実感できておらず、禁煙とは結局、気合いと根性だと思っています。
また、IQOSに切り替えてから1年以上経っていたので、食事が美味くなるだの息切れしなくなるだの、よく耳にするメリットを感じることもありません。
ただ、吸ったつもりで500円貯金は目に見えて嬉しいですし、喫煙所を探す苦労から解放されましたし、ためらいなくスタバに入ることができています。
裏切り者!と喫煙者の皆さまから罵られようとも、私は今後、クリーンな空気とともに生きていきます。今朝も喫煙室から出てきた人とエレベーターで一緒になり「禁煙して良かった…」としみじみ思っています。