紙とウェブでの文章の書き分け(その3)
私のブログは論文や新聞記事でなくあくまでもコラム的な日記なので、たまにあえて起承転結にしてみたり、いきなり“転”を冒頭に持ってきたり、書き分けて遊んでいます。
それでもやはり見た目には気をつけています。
デザイン系のお仕事をされているうららさんは、紙とウェブでは目の動きが変わるため、ファーストビューを意識した画角、可読性を考えながらレイアウトを変えているそうです。ページをめくることとスクロールの違いの大きさをよく理解されています。
なお、これはあくまでも日記を書くときのことです。1文字0.5円でテキストを量産するウェブライターとなると、内容や見た目はともかくSEO対策を意識したキーワードをちりばめるなど、ウェブ独自の書き方をするのでしょう。
ちなみに、私はそのテのウェブライターをやったことがありませんし、今後もやるつもりはありません。これまでのキャリアで身につけたスキルをそんなくだらないもので消耗したくありませんし。
誤脱字をしない、修飾語のかかりに気をつける、主語と述語を明確にする、表記を揃える、といった文章の基本中の基本を徹底することは言うまでもありません。
他にも無意識的に書き分けていることがあるような気もしますが、それはまた思いついたときに書いてみます。
そういえば、文章を論理的に組み立てる能力や執筆の能力は遺伝の要素が大きいそうです。適切な文章教育を受ければ誰でも書けると思っていたので、とても驚きました。
(終わり)
紙とウェブでの文章の書き分け(その2)
うららさんから先日「紙媒体とウェブで文章を書き分けていますか?」という質問をいただき、それからずっと考えていました。
結論としては、それほど強く意識していません。意識していなかったことに気づいた、というほうが正しいでしょうか。
新聞記事は見出しとして冒頭に結論を置き、後からそれを説明していきます。論文の書き方も同様です。私の文章のベースは論文と新聞記事ですので、無意識にそうなります。
そして、結論を先に持ってくるという書き方はウェブでの文章に合っています。以前にも書いたように、ウェブは読むものではなく見るものと考えているため、ぱっと見で内容が分かる必要があります。
あとは1つの段落を50~60字にして改行していくとか、1本のエントリーを1000~1200文字、多くても1500文字程度で収めるとか。
ウェブは紙と違ってスクロールという面倒くさいものがあります。私はいつもPCで書いていますが、スマホで見ることを念頭に置き、あまりスクロールしなくて済むように考えています。
紙は読むことになる分量がすぐ分かります。一方、ウェブは開いてスクロールさせてみないと分かりません。スクロールバーの長さで見当はつきますが、それも正確ではありません。
ニュースサイトで面白そうな見出しを見つけ、開いて読み始めたものの、想像していた以上に長くて途中で読むのをやめたという経験は誰しも1度はあるはずです。
そのようなとき、見出しやリードだけで内容が分かれば、途中で読むのをやめてしまってもそれほど問題ありません。いわゆる起承転結で書かれていると、最後の“結”にたどり着けないことも多々ありますから。
長くなったのでまた切ります。
(その3に続く)