電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

ミートソースのスパゲティ

先週の水曜日ごろから無性にミートソースのスパゲティを食べたくなりました。繰り返しますが“ミートソースのスパゲティ”です。

ボロネーゼだのラグーだの、またタッリアテッレだのフェットチーネだの、そのようなオシャレなものではありません。

また、外で食べるとミートソースと言いながら「お肉はどこですか?」というぐらいお肉が見当たりません。「ソースに溶け込んでいますので」という言い訳は聞き飽きました。

さらに、2~3口で食べ終わってしまうぐらいの量しかないのに1,800円ぐらい取られます。「六本木のイタリアンでボロネーゼ♪」とインスタにアップする趣味はありません。

こちとら空腹を満たしにきてるんだよ。粉チーズを“これでもか!っ”ていうぐらいかけてほおばりたいんだよ。ケチケチしねーで肉とスパゲティをガッツリ食わせろ。

というわけで作ります。煮込みに時間がかかりますし、小分けにして冷凍しておけば後日ドリアやラザニアに応用できるので、時間がある休日に多めに作ります。

まずはソフリットを作ります。玉ねぎやにんじん、セロリなどの香味野菜をオリーブオイルでじっくり炒めることによって甘みと旨みを閉じ込めた、野菜の出汁の素のようなものです。

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玉ねぎとにんじん、セロリをみじん切りにするのですが、包丁でやるのは面倒くさいので手抜きしてチョッパーを使います。20秒ぐらいであっと言う間にみじん切りが完成です。

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次にひき肉に塩コショウで下味をつけます。基本的に味付けはこのときだけですので、しっかりと塩を振ります。力を入れすぎずふんわりと軽くほぐす程度でよいです。

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こんなに立派なマッシュルームに半額シールが貼られ、80円で買えました。もちろんたっぷり入れます。きのこの旨みと半額シールはこの世で大好きなものの1つです。

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みじん切りにした玉ねぎとにんじん、セロリを多めのオリーブオイルでじっくり炒めます。「美味しくなーれ、美味しくなーれ」と口に出して言っても誰にも笑われないのは独身の特権です。

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10分ぐらい炒めると徐々にペースト状になります。量も3分の1ぐらいに減り、甘みと旨みが凝縮されていることが匂いで分かります。

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そしてひき肉を投入します。ここでむやみにかき混ぜないことがポイントです。力を入れてほぐすとお肉から水分が出てしまいますし、塊にしておくことで肉々しい食感になります。

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しっかりと焼き色が付いたところで緊急事態が発生しました。まだあると思っていた赤ワインがなくなっていたのです。そういえばウイスキーを切らしたときに飲んだような…ったく、これだからアルコール依存症は。仕方ないので料理酒を入れ、水分が飛んだところでトマト缶を投入です。ここでマッシュルームとローレルを加えます。

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あとはひたすら煮込みます。料理において食材や作り手の技術はもちろん大切ですが、最も大切なものは時間です。時間をかけて丁寧に作れば何でも美味しくなります。

いますぐに食べたい気持ちをぐっと抑えて一晩寝かせます。作りながらちょこちょこといろいろなものをつまみ、飲んだせいでお腹がいっぱいになってしまったからだということは秘密です。

明日のお昼ごはんはミートソースのスパゲティです。粉チーズをたっぷりかけて口いっぱいにほおばるつもりです。