電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

人が良さそうなオーラ

私は昔から老若男女を問わず、道を聞かれたり、写真を撮ってほしいと頼まれたりすることがなぜか多くあります。周囲には私以外にも人がいて、なぜよりにもよって目つきが悪いブサイクに話しかけてくるのか疑問です。

以前の職場は横浜中華街や山下公園、みなとみらいなど観光スポットが多い場所だったので、よく道を聞かれましたし、カップルや家族、海外旅行客に写真撮影を頼まれました。また、いまの職場は目の前に東京を代表する観光スポットがあるため、やはり写真撮影をよく頼まれます。

いまも外でタバコを吸っていたら、高校生らしき爽やかカップルに写真撮影を頼まれました。彼女のほうからスマホを渡され、シャッターを切ろうとしたところで、彼女の友達からと思われるLINEが入り、メッセージが見えてしまいました。

「○○くんとの初デート、どお?」

そうかそうか、君たち、今日が初デートなのかい。そういうことならおじさん、がんばっちゃう。最初は微妙な距離を保って並んで立っていただけですが、「そんなに離れているとバランス良く入らないからもう少し寄って!」などと注文を出し、最後には手をつながせてやりました。

手をつなごうとして目が合って、照れくさくなったのか手を引っ込めて…を2~3回、繰り返して、最終的には彼女のほうが彼氏の手を握りました。こういうとき、やはり女性のほうが強いようです。それにしても彼氏、顔が赤くなりすぎです。かわいいやつめ。

やはりタバコを吸いにきて、途中からカップルと私のやりとりを見ていた同僚に言われました。「インテリヤクザって、ニコニコして人が良さそうに見えて急に豹変するんだよな」― だからインテリヤクザじゃない。

ただ、鏡を見て自分でもインテリヤクザだと思いましたし、周囲にはやはり観光客らしき人が何人もいたのに、なぜよりにもよってくわえタバコのインテリヤクザに写真撮影を頼むのか。同僚は「自分だったら恐くて声をかけられない」と言っていますし、私も別の人に頼むかと。

目に見えない、人が良さそうなオーラでも出ているのでしょうか。だとしたら、それはふみちゃんにも見えてくれないものか。それはブサイクを補ってなお余るレベルのものか。小さい子どもにも好かれるから、やはり人が良さそうなオーラが出ているのかも。

「ずずずさんは良い人だと思うんだけど…」というセリフを女性から何度も言われたことをふと思い出しました。ブサイクはやはり良い人止まりなのです。