電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

外資系で良かったこと

自宅のプリンターが壊れたので新調しました。A3サイズのプリントやスキャン、コピーが可能なタイプです。弊社の書籍はA5版がメインで、A3サイズの用紙にちょうど見開きでゲラを出力できるのです。

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また、ゲラをチェックしてDTPに修正をお願いするとき、出力紙に赤字を入れてスキャンして送るのですが、その際に自動原稿送り装置(オート・ドキュメント・フィーダ:ADF)がとても役立ちます。

出先で紙ゲラがないときなど、PDFに直接、赤字を書き込むこともあります。この辺は一長一短があり、編集者によって好みが分かれるところですが、私は基本的に紙でチェックする派です。

これまで使っていたプリンターは7年間がんばってくれました。仕事柄、出力することが多く、文字通り酷使したと思います。新聞記者時代に徹夜で原稿を書いて出力していたことなどを思い出し、捨てるに捨てられません。どうするか、もう少し考えます。

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前置きが長くなりましたが、ここからが本題。新しいプリンターは昨日の昼間に配達されており、先ほど再配達されました。この「再配達が可能な時間に自宅にいられる」ということが外資系に転職して良かったと思うことです。もっと言うと、設定まで終えて使える状態にできる時間があるということもわれながら驚きです。

前職の新聞記者という仕事は国内企業の中でも少し特殊です。駆け出しの警察担当、いわゆる「サツ回り」時代はもちろん昼も夜もありませんし、その後の経済部や神奈川県政担当でも、夜遅くまで取材してから帰社して原稿を書き、日付が変わっても仕事をしていることなど当たり前でした。

それが今はよっぽどのことがない限り午後7時には会社を出て、午後8時には自宅でビールを飲んでいる毎日が普通ですし、定時の午後6時に会社を出る日もあります。ごく一般的な日本企業でも、こんなことはなかなかないと思います。

先日も少し書きましたが、弊社は世間一般の方々がイメージする、いわゆる「外資系」ではないと思います。特に高給というわけでもありませんし、いつも通り出社したら部署ごと解雇になってデスクがなかった、そもそもIDカードがキャンセルされてオフィスに入れなかった、なんていうことはありません。

日本のマーケットがよく分かっていない米国本社の意向で毎年、組織体制が変わるとか、営業が1か月で辞めるとか、スピードの速さを感じることはありますし、オフィスに多国籍の外国人が多く、電話やメール、ミーティングでも英語が多いということはあります。

ただ、それは最近の国内企業でもあることですし、日本語がペラペラの同僚ばかりで日常会話は日本語がメイン、たまに関西弁や京言葉が混ざるぐらいですので、むしろ国内企業に近いほうではないかと感じています。

しかし、入社して「外資系だ」と実感したのが、周りが残業をしないこと。弊社は午前9時30分~午後6時が定時ですが、外国人はみんな始業5分前に出社して、終業時間になったらとっとと帰ります。

外国人は、よっぽどのことがない限り残業などしません。残業しないと終わらない、定時で自らの業務を片付けられないなんて無能だ、と考えています。遅くまで社内に残っていることを評価するなんてことはなく、むしろ使えない人間と見ます。

実はこれもいわゆる「外資系」のイメージなのかもしれませんが、本当にこうだとは思いませんでした。「そんな、定時できっちり区切れるわけなんてない」と思っていました。しかし、実際にどうかは分かりませんが、外国人はみんな午後6時で帰ります。

遅くまで社内に残っていると評価されないので、周りもみんな早めに帰ります。気の小さい私にとって、これはとてもありがたいことです。国内企業だと、早く帰ろうものなら白い目で見られることも多々ありますが、みんな帰っているなら帰りやすいのです。私もとっとと帰っています。

でも、A3サイズに対応できるプリンターを買うなど、自宅でも仕事できる環境を整えてしまうのが日本人です。こんなことがバレたら評価が急降下なのかもしれませんが、校了間際だとそうも言っていられませんし。国内企業よりも個人の裁量に任せるというのが外資系なのではないかと解釈しています。