電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

コンサル

「コンサルタントってスゲェな…」

新聞社や出版社でこれまでたくさんのキレ者を見てきましたが、純粋ないわゆるコンサルの生態は噂で聞く程度で、間近で見たことがありませんでした。

それが新しい職場にはゴロゴロしています。前職はマッキンゼーやデロイトトーマツ、プライスウォーターハウスクーパース、アクセンチュアなど名だたるコンサルティングファーム出身者ばかりです。

20代で年収1,000万円以上を稼ぎ、超絶激務であるにも関わらず朝まで六本木や西麻布で飲み、家には寝に帰るどころかシャワーを浴びるためだけに帰るような人間が実際にいます。

…いや、年収と飲む場所の違いはあれど、私も新聞記者時代には同じようなことをしていたのを思い出しました。日付が変わるころに朝刊を校了してから飲みに繰り出し、そのまま取材に出かけていた私にとやかく言う資格はありません。

新たに加わることになったプロジェクトチームのリーダーがマッキンゼー出身です。今日もミーティングで話を聞いていたのですが、私がこれまで見てきたキレ者との違いは金に対する感度です。

新聞記者や編集者も金に対する感度を持っていますが、根っこには社会正義や社会貢献があります。ただ、コンサルには金が強く根付いているように感じました。

もちろん、私が何となく感じただけであり、クライアントの経営課題を解決することで社会を良くしたいという思いを抱いているコンサルはたくさんいるはずです。

ただ、ハイリスクハイリターンに刺激を感じて“up or out(昇進するか、さもなくば去れ)”という暗黙の了解があることも事実です。私もそれなりにタフだと思いますが、タフさの種類が違います。

部署が違うのでライバルになることはありませんし、私は彼らが知らないことをアドバイスする立場ですから、良好な関係を築けるはずです。彼らの仕事ぶりを傍観していられます。

しかし「何だかヤバいところに来ちゃったかも…」という思いがあります。頭がシビれるような環境を望んでいたものの、刺激が強すぎるところに来てしまったのかもしれません。

働くこと

「社長のお気に入り数人だけで盛り上がってる」「大多数の人がやる気なくして雰囲気最悪」「きょうにでも辞めるって言いたい」― 先月末で退職した会社の元同僚たちから毎日のようにLINEが届きます。

以前から書いているように私は転職を勧めないので「それならとっとと辞めれば?」とは言いません。元同僚たちもみんな転職経験者なので大変さを分かっていますし、本気で嫌になったら自分で動くでしょう。

そしていい加減、動き始める段階に入ったようですし、それほど仲が良かったわけではなく、もう連絡を取っていないスタッフの中に実際に動き始めている人がいてもおかしくありません。

外資系は入れ替わりが激しいとよく言われますし、実際にそのとおりなのですが、前職は出ていく一方で入ってくる人がいません。ここ2年間でスタッフ数が半分以下になったのは異常ではないかと思います。

転職先も外資系なのでやはり出ていく人が少なくありませんが、それと同じぐらい入ってくる人がいます。それに出ていくのは営業やコンサルタントで、彼らは経験を積みながら2~3年ごとに移っていくのが当たり前ですから、それほどおかしいことではありません。

短くないものの長いとも言えないサラリーマン生活でそれなりに濃い経験をしてきたつもりです。日系と外資系、さらにそれが新聞社と出版社ということになれば、珍しいと思っています。

その上でいま「仕事、会社、そもそも働くってなんだろう?」と考えています。いい歳して厨二病のようですが、どん底から這い上がり始めたところなのであらためて考えてしまうわけです。

世間は夏休みです。大学生のインターンから小学生のお仕事体験まで、仕事について考える機会を得た若者が多いのではないでしょうか。とても良いことだと思うので、思いっきり悩んでください。

そして、こういう話を自分の子どもとしてみたいと思うのですが、こればかりは1人では(以下、略)。