決意のから揚げ弁当
今日のお昼ごはんをどうするか、昨夜から決めていました。
お弁当です。
もちろん昨夜読んだ『世界で一番、俺が〇〇』でお弁当屋さんのふみちゃんに胸キュンしたからです。「何を考えているのかよく分からない」と言われることがたまにありますが、私の思考回路は単純です。
オフィス近くに個人経営の老舗のお弁当屋さんがあります。あるアイドルグループのメンバーがここのから揚げ弁当をラジオやブログで紹介したところ有名になり、いまではファンの間で聖地とされているようです。
ちなみに店員さんは『世界で一番、俺が〇〇』のふみちゃんと似ても似つかぬ肝っ玉母さんです。顔見知りと話しているようなときに前を通ると「ガハハハハッ!」という大きな笑い声をよく耳にします。
私が注文したときも「から揚げのお弁当、1つ!」と奥に向かって声を張り上げていました。私の前に2人いたので7~8分待ちました。そして出てきたから揚げ弁当がこちら。
ここのから揚げはもも肉ではなくむね肉を使っています。ジューシーさはもも肉に負けますが、その分、噛みしめたときのお肉感がたまりません。盛りも十分で、お腹いっぱいになります。
ここでお弁当を買ったのは約1年ぶりです。ふみちゃんに会ってしまう可能性があったのでずっと避けていました。
このお弁当屋さんはふみちゃんが働いているであろうオフィスと私のオフィスの中間ぐらいにあり、通りに面しています。
注文を受けてから作るため、先に人が待っていなくても店の前の通りで数分待つことになります。身を隠すような場所もないため、もしふみちゃんが通りかかったら…と思うとそこで買えませんでした。
しかし、もうこのようなことはやめようと思います。こうしてふみちゃんに会わないようにするということは意識しているということです。
もし、ふみちゃんに会ってしまったとしても、もちろん私は声をかけたりじっと見たりするつもりもありません。完全に知らない女性です。
ふみちゃんが私を見かけたら最初はドキッとし、怖いと思うかもしれません。ただ、いまのように私が意識し続け、意図せずばったり遭遇してしまったときに隠れたりすることのほうがよっぽどおかしいはずです。
かといって、何とかして会おうと帰りの電車の乗る位置を戻すつもりはありません。帰りはどこから乗っても同じですし、いまは逆に変えた場所に慣れてしまいました。
不意にばったり遭遇してしまうことは防げません。それを無理して避けようとすると余計にふみちゃんを怖がらせてしまうことになりかねません。何も意識せず、自然でいることがよいのではないかと思います。
いきなりすべてを忘れ、吹っ切ることはできません。しかし、ほんの少しずつでも、ふみちゃんのことを忘れていくつもりです。
“ふみ”という平仮名2文字
私はマンガが大好きです。
「いい年した大人がマンガ…ぷっ」と思った人もいるかもしれませんが、人にはそれぞれ事情があるものです。
私は書籍編集者になり、書籍を読めなくなりました。以前にも書きましたが、書籍を読むのではなく見るようになってしまいました。
いまや私にとって書籍とは、1行に何文字あるか、1頁は何行か、文字間や行間はどれぐらいか、フォントは何を使っているのか、といったように内容以外を見るものになっています。
さらに、カバーデザインは誰か、DTPは誰か、印刷会社はどこか、この定価であれば初版部数は何部か、版を重ねているようであればその理由は何か、といったように、仕事の一環として考えてしまいます。
子どものころから本が大好きで、新聞記者を経て大好きな書籍を制作できる編集者になりましたが、好きなことを仕事にしてはいけない典型例を体現しているわけです。
マンガも立派な書籍です。ただ、私がふだん制作しているような専門書と比較し、読む要素よりも見る要素のほうが強く、抵抗感が減ります。少しでも活字に接していたいという思いが、私の手をマンガに伸ばします。
「ずずずさん、主人公の男の子のうちの1人が一目惚れした女の子の名前が“ふみちゃん”ですよ!」― 先日お目にかかったうららさんがオススメのマンガを教えてくれました。
www.urarara0724.com「ふみちゃんが出てくるなら読まねばならぬ」― 休日に近くの書店に出かけましたが、残念ながら在庫切れでした。
通常、アマゾンや楽天などネットで買うと思いますが、書籍編集者としてはできればお世話になっている書店さんで購入したいと思うところです。今日の帰りに横浜駅地下街の有隣堂に寄りました。
ありました(´▽`)
さすが神奈川県民の心のオアシス、有隣堂。ちなみに、休日に出かけた近くの書店というのは有隣堂本店だったことは秘密です。
そして大人の特権、大人買いです。このタイトルは既刊が3巻までなのでかわいいほうです。私は20~30巻でも平気で大人買いします。紙媒体にお金を惜しみません。
読みました。
…
……
………
…………ふみちゃん(´・ω・`)
主人公の男の子のうちの1人であるたろちゃんに思いっきり感情移入してしまいました。“ふみ”という平仮名2文字は私の心を乱します。
しかし、私にとってのふみちゃんはもう忘れるべき存在です。ドキッとしますが、ここは理性を保って区切りをつけなければなりません。
今日の帰りも自宅近くの稲荷社に寄ってふみちゃんの幸せをお願いしてきましたが、これまでと違い、自分の幸せもお願いしてきました。
みんな、先に進まないといけませんよ。