電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

仕事をする理由

仕事とは自分自身のためにするものです。

「生活のため」という直接的な理由はもちろん「仕事を通じて自分自身を成長させたいため」という理由もあるでしょう。頭では分かります。

しかし、私はどうしても「会社のため」「尊敬する上司のため」「一緒に良いものを作ろうとしている仲間のため」と考えてしまいます。

そのためには、さまざまな責任をかぶりますし、無理をしても構いません。「仕事は単に生活費を稼ぐためだけ」と割り切ることはできません。

クビ宣告を受けた昨年以降、前職の新聞社や学生時代の先輩が編集長を務める出版社、果てはヘッドハンターからまで誘いを受けました。

とてもありがたく思いました。これまでの仕事に対する姿勢や、その過程で培ってきたスキルを認めてくれる人がいることに救われました。

そのときは不本意ながら去っていった仲間の分までいまの会社でがんばって、いつか書籍編集部を再興しよう、私はここに残って気を吐いていこうと思いました。

ただ、干されている状況が続いていると、どうしても自分自身を見失いがちです。そして、そこに「君の能力が必要だ」と言われると心が大きく揺れます。

昨年末に弊社を退職したスタッフの転職先の役員と先日、お目にかかりました。そのときの約束どおり、オフィス街が閑散としているであろう来週、もう一度、会うことになりました。

wakabkx.hatenadiary.jpお目にかかった後、書籍の出荷が終了し、20年ぶりに大泣きするということがありました。張り詰めていた糸が切れた、ターニングポイントだったと思います。

誰もが1度は目にしたことがあるであろうニュースサイトの副編集長として誘われています。第一次成長期が過ぎ、上場に向けた第二次成長期を進んでいます。

正直言って惹かれています。何よりも私を必要としてくれていることを意気に感じています。自分を必要としてくれる場所で能力を発揮できることほど幸せなことはありません。

悩みは尽きません。

家族サービス

世間一般の今年のお盆休みというものは9日(水)~16(水)が相場なのでしょうか。社会人になってから一度もお盆休みを取ったことがないのでよく分かりません。

私の親父はメーカー勤務だったので、お盆休みは毎年必ず1週間休んでいました。工場を抱えているような企業は一斉に休むものです。

ただ、最近はグローバルで展開するのが当たり前で、お盆休みなど関係ない国もあるでしょうから、一斉に休む企業のほうが珍しいようです。

私のオフィスの隣にある東京を代表する観光スポットの1つには家族連れが増えてきました。ふだん忙しいお父さんたちがせっせと家族サービスしています。

裏でタバコを吸っていたら案の定、写真を撮ってくれるよう頼まれました。いつもカップルに見せつけられているので快く受けます。

しかし、いざカメラを向けてみると、幸せな家族の写真も精神的なダメージが大きいと気付きました。私にはないものだからです。

カップルに対する「別れてしまえ!」というような嫉妬ではなく、手に入らないものへの憧れであると同時に寂しさを感じます。

お父さんとお母さんが子ども2人を真ん中に挟み、笑顔になったところでシャッターを押しました。きっと夏休みの良い思い出になることでしょう。

君たちも大きくなったら幸せな家庭を築けよ。決して私のようになってはいけないよ。