見落とし
「8曲…縛り?」
明日は池袋ジャズフェスティバルです。スムーズな運営のために下記のようなセットリストを出演会場のPAに事前に渡します。
当日、その場で書いても構いませんが、きっとバタバタするでしょうし、先に準備できることは済ませておいたほうが無難です。
複数のバンドが出演するフェスは時間厳守です。今回、準備から撤収まで、すべて含めて1バンド40分の持ち時間となっています。
好き放題やって時間が押すと後続のバンドに迷惑ですし、特に今回のような行政と民間の協力によって成り立っているイベントでは延長が絶対に許されません。
セットリストはすでに決めてあり、先週末のリハで準備から演奏、撤収まで、ストップウォッチで時間を計り、細かく確認しました。
これまでに何度も野外フェスに出演しているので慣れたものです。9曲演奏し、その前後の時間を含めても約38分で収まりました。残り2分は保険です。
昨夜、先週末のリハの音源で1曲ごとの時間を再確認しながらセットリストを記入していました。そして8曲しか記入できないことにふと気づきました。
一瞬、意味がよく理解できなかったのですが、ウェブサイトに記載されている注意事項を読み直して血の気が引きました。
セットリスト記入用紙(指定の用紙)のみの受付です。
記入枠を1つ増やしてしまおうと思ったのですが、それはできません。つまり、いくら40分で収まっていても8曲しか演奏してはいけないということです。
最低でも1曲減らすことになりますが、曲調を考慮して9曲が上手くつながるように並べてあるので、どの曲でもよいわけではありません。
日付が変わるころでしたが、慌ててメンバーを呼び出し、Skypeでビデオミーティングです。こういうとき良い時代になったと実感します。
結果的にはそこで急きょMCを入れてしのぐことにしましたが、危うく致命傷になるところでした。前日とはいえ気づいてよかった…。
実は今夜、バンドメンバー全員でライブを観にいきます。そこでいろいろと再確認しつつ、落ちかけたテンションを上げてきます。
ふみちゃん
休憩しながら1年前に書いたものを読み直してみました。
全然変わってねえ…。
変わったことは、ふみちゃんと一緒の電車に乗れなくなったことです。身の程をわきまえることは常に念頭に置いていますが、あのときなぜ忘れてしまったのか。
職場の同僚だったり、友人の友人だったり、出会い方が違っていたら「おはよう」の挨拶を交わしたり、ささいなおしゃべりができたりしたのかもしれません。
中身を知ってもらえればごく普通の関係、少なくとも嫌われるようなことはなかったのではないかと思っています。あくまで希望的観測ですが。
しかし、現実は見た目以外に勝負しようがない、毎日の電車で一緒になるだけというものでした。ブサイクにとってこれほど不利なことはありません。
いつも一緒の電車で会えるだけで良かったのに、ほんの一瞬、身の程を見失ってしまい、それ以上の関係を望んでしまいました。
1年経ってもふみちゃんへの想いはまったく変わっていませんし、むしろ想いは募るばかりです。しかし、それが叶うことはありません。
遠くから眺めることしかできませんし、私がここにいることなど気づいてもらえることもありません。変わらない日常が続きます。
もし、そこにふみちゃんがまだいてくれたら、1年後も同じことを書いているかもしれません。仕方ありません、ブサイクですから。
さて、予想どおり追加で頼まれた原稿を書こうか。