電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

いばらのみち

私は自分に自信がありません。

だから自分を犠牲にしてでも他人を喜ばせたいと思っていますし、他人が喜ぶ瞬間を見られればその後の自分はどうでもよいと思ってしまいます。他人が喜ぶことを自分への評価と考えてしまうわけです。

思えば新聞社を辞めるときもそうでした。担ぎ上げられている、利用されていると分かっていましたが、それでもその間はみんなが応援してくれました。

「ここで媚びておけば給料も上がって安泰だろうな」と思うことがいまでも多々あります。すべて頭では分かっています。しかし、それがどうしてもできず、自分を追い詰めています。

「下を向いて歩ってるから誰か分かんなかったぞ」― 帰りの横浜駅で元同期に会い、私は仕事終わりでしたが、彼はまだ仕事が残っているので、酒ではなくコーヒーを飲んできました。

私が愚痴をこぼす前に昔の職場がいかにひどいかを散々聞かされました。ただ「お前があのときに言ってくれなかったらもっとひどかったと思うけどな」と別れ際に言われました。

そっか、まったく無駄じゃなかったんだ…。

生き方を変えるには歳を取りすぎてしまいました。ここまできたらこのまま突き進むしかありません。それが平坦な道であっても茨の道であっても、前に進むのみです。


椿屋四重奏 - いばらのみち