読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

索引の作り方

索引はどのように制作しているのか。

ゲラを読みながら索引に載せたほうがよいと思われる語句を見つけるたびに読みとページ数をメモして…といったように目視と手作業を想像されているかと思います。

しかし、いまはすべてデジタルです。

索引の制作は編集者それぞれのやり方があるため、これが業界スタンダードというわけではなく、以下はあくまでも私のやり方です。

繰り返しになりますが、書籍の制作はいまデジタルが基本です。Wordやテキストファイルで著者から受け取った原稿をAdobeの“InDesign”というソフトで書籍の形にしていきます。

InDesignを駆使して書籍の形にしてくれる人を“エディトリアルデザイナー”“DTPオペレーター”などと呼びます。“DTP”とは“Desktop publishing(デスクトップパブリッシング)”の略です。

彼らの手を経たものはPDFファイルとして出力され、最終的にPDFファイルのデジタルデータとして印刷所に渡し、それを基に印刷されます。

手書きの原稿に手書きで赤字を入れて、一文字ずつ金属や木に文字を彫り込んで判子状にした“活字”をピンセットで選んで印刷の基になる版を作って…ということはやりません。

索引に載せる語句は原則として著者に選んでもらいます。初校や再校の制作時にPDFファイルのゲラに索引に載せる語句にマーカーで印を付けてもらいます。

その後、初校や再校の制作時、著者から指示があった箇所の語句に対してDTPオペレーターにInDesign上でタグを付けてもらいます。例えば“☆著作権★”といった具合です。

そしていざ索引を制作するとき、InDesign上で「“☆~★”の語句とそれが記載されているページ数を抜き出す」という指示を出すことができ、結果としてボタン1つで、

著作権 10, 20, 30, 40, 50

といったようにExcelファイルで出力されます。編集者はそれに読み仮名を振り、あいうえお順に並べ替え、DTPオペレーターに戻すと索引の体裁になって戻ってくるわけです。

私が編集者になったときは既にデジタルが当たり前であり、昔のことは知りませんが、目視と手作業では必ず間違えます。人間の能力や集中力にはどうしても限界があるため、このような単純作業は機械のほうが優れています。

その代わり、形容詞や副詞の掛かり方など日本語として読みやすいかどうかは人間の感覚のほうが優れています。機械と人間、得意不得意を上手に分担すればよいのです。

数十個の語句であれば目視と手作業でも何とかなりますが、専門書では100個以上は当たり前、私が以前、制作した上下巻合わせて1600ページの書籍では索引の語句が1000個を超えました。

これを目視と手作業でやるのはどれだけ優秀な編集者であっても不可能です。絶対に間違えますし、書籍は1つ間違えたら99点ではなく0点です。100点か0点しかないのです。

来週の火曜日に印刷所に入稿する書籍の索引のチェックが何とか終わりました。一部で見つかった致命的なミスはDTPオペレーターの操作ミスでした。

人間が介在する限り、ミスは必ず起きます。それは仕方のないことです。それを理解した上で100点を取るためにどれだけ磨きをかけられるか。それが書籍編集者の仕事です。

何とか山場を超えた感があります。明日は午前9時ごろまで眠っても問題なさそうな。