電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

高くて厚い壁

紙袋を持っていたけど、1日早くバレンタインのデートなのかなあ ― 遠くからふみちゃんを眺めるだけの1週間がまた始まりました。

8時30分に出社して朝イチの日課を終えるころ、ふみちゃんが私のオフィスの前を通ります。コーヒーを淹れて窓から外を眺めると、曲がり角からふみちゃんが現れます。

今朝は見覚えがある2人のほかに見たことがない同僚の方が1人いました。みんなそれぞれ普通のバッグに加えて紙袋を下げていたのはバレンタイン絡みでしょうか。

目がなくなる笑顔で見つめられながらバレンタインのプレゼントを受け取る男がいると思うと何も手につかなくなります。どれだけ強く願っても叶いません。

ふみちゃんと私の距離は10メートルぐらいですが、その間には絶対に超えることができない高くて厚い壁があります。私の想いが届くことはありません。

オフィス内はデスク4つで1つの島を形成し、その島がずらーっと並んでいるのですが、私の隣の島が先週、インフルエンザで全滅しました。

そして今朝、私の斜め前にいるスタッフからインフルエンザで休むとメールが入りました。遠くの島から少しずつ近づいてきたと思ったら、ついに私の島にも上陸です。

数年前、初めてインフルエンザにかかりましたが、本当に死ぬかと思うぐらいの辛さでした。ふみちゃんがインフルエンザなどに絶対にかかりませんように。