電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

実は緩い外資系

「イエスッ!ずずず、見てくれ」―隣の席のイギリス人がこう言って私にスマホの画面を見せてきました。彼は編集者ではなく、システムエンジニアで、電子書籍のシステムの開発・保守を担当しています。そういえば、熱心にスマホを操作していましたが、新しいプログラムでもできたのかと覗き込みました。

ツムツムでした。

play.google.com新キャラのマッドハッターが出たのが嬉しかったそうです(分かる人だけですみません)。私もツムツムをやっていて、よく彼と勝負しているのですが、まさか仕事中にデスクでツムツムをやっていたとは思いませんでした。仕事中に更新している私が言うのもなんですが、そんなことをやっているとクビになるぞ。

外資系は簡単にクビになる」とよく言われていますが、業種によってさまざま、というのが私の感想です。一般的な外資系のイメージは投資銀行などの金融機関やコンサルによるもので、成功すれば年収数千万円、失敗すれば即クビという、ハイリスクハイリターンな派手な働き方が一人歩きしていると思います。

確かに、そういうところは簡単にクビになります。「出社したら個室に呼ばれて30分以内に荷物をまとめるように指示された」「IDカードがブロックされて会社に入れなくなった」といったことは本当にあるようです(目撃したことがある外資投資銀行勤務の友人・談)。

しかし、弊社は出版社ですし、日本支社は独立性が高いです。もちろん、米国本社や、日本を含むアジア・パシフィック地域を統括するシドニー支社から指示が降ってくることもありますが、日本支社だけで決められることが結構、多いです。そういう意味では、社員は200人ぐらいですので、日本の中小企業のような雰囲気です。

そもそも、外資系といっても日本にあり、日本の厳しい解雇法制に従わなければならないわけですから、そう簡単に社員をクビにできません。経営危機に陥っているシャープや東芝など、日本企業のほうがよっぽど危険だと思います。

とはいえ、マネージャーレベル(日本企業の部課長レベル)になると、結構あっさりとクビになります。しかも、仕事ができないからといった理由ではなく、大抵はボスに嫌われたからです。上司にゴマをすり、上司に忠誠を誓い、自分の意見を通すことを考えるよりも素直に従えば、そう簡単にクビにはなりません。

文字にしてみると何だか最低な人間のようですが、日本企業にもこういう人、いっぱいいます。入社する前は戦々恐々としていましたが、外資系といえども中から見ると意外と普通なのです。しかし、ブログの更新であればメールを書いているのと動きにそれほど大差ありませんが、ツムツムは動きでバレると思うぞ。