電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

エディトリアルデザイナー

今日はデザイナーとの打ち合わせで水道橋へ。「デザイナー」と聞くと服飾・ファッションのデザイナーを思い浮かべる方がほとんどではないかと思いますが、書籍の誌面デザインを手がける「エディトリアルデザイナー」との打ち合わせです。

編集者の考えを聞き、フォントやサイズ、行間、文字間、見出し、図表、写真やイラストの詳細までイメージしながら、デザイン的に美しいかどうかだけでなく、読者にとって読みやすいか、必要な情報が効果的に読み取れるか、といったことに配慮しながらレイアウトしていくのがエディトリアルデザイナーです。

わたくし、恥ずかしながらこの仕事をするまでエディトリアルデザイナーを知りませんでした。それまで何も考えずに本を読んでいましたが、書籍を作る側になってみると、内容はもちろんですが、それと同じぐらい見せ方が重要であることに気付きます。それはグラビアのように純粋に見るものに限らず、文字がメインの専門書などでも同じことです。

ものすごーく分かりやすい例を挙げてみます。「これを図にまとめると以下のようになる」という一文があったとして、すぐ下にその図が配置されないと分かりにくくなります。ただ、その図をそこに配置するために、その前後のテキストの配置も考えないといけません。さらにその前後に図があればそれも考慮して…と、1ページだけでなく全体をイメージしながらレイアウトする必要があります。それは専門知識と経験、センスを兼ね備えたプロでなければできません。

書籍に限らず、雑誌やマンガ、フリーペーパー、カタログ、パンフレット、各種マニュアルなど、印刷物はすべてエディトリアルデザイナーが誌面を読みやすく見やすくデザインしています。内容に集中できるのはエディトリアルデザイナーのおかげであり、言われてみれば当たり前のことです。

サラリーマンであればパワポでプレゼン資料などを作成する機会が多いと思いますが(最近は学生も)、伝わりやすく、見やすく配置するのに頭を悩ませている方が少なくないと思います。私もその1人です。原稿や素材を送り、上がってきたゲラを見るたびに「プロってすげーなー」と実感します。

私の場合、いつも同じエディトリアルデザイナーにお願いしています。50代のベテランで、これまでに作り上げた書籍は数知れず、その中には誰もが知っている大ベストセラーもあります。付き合いも長く、細かく指示しなくても好みどおりに仕上げてくれるため、私は編集のみに集中できるようになります。

信頼できるエディトリアルデザイナーがいることは、編集者にとって非常に重要なことです。また、この方はDTPオペレーターも兼ねているので、誌面デザインから組版までお願いできるのもとても助かっています。DTPオペレーターについてはまた別の機会に。

私の担当書籍はふだん1C(白黒)がメインですが、今回は4C(フルカラー)です。私もエディトリアルデザイナーもいつも以上に気合いが入っています。いま届いている原稿もなかなか良い内容で、著者とやりとりを重ねていけば、良い書籍になりそうな予感がしています。売れると良いな。

ところで、水道橋駅から出たら、二階堂ふみちゃんの新しい映画のポスターが…彼女に似てかわゆい。彼女のほうがかわゆいけど。

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あ~ん、明日は会いたいのぉぉぉぉぉ!