電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

期待を裏切らない男

私は期待を裏切らない男です。安心してください。

今年もゼロでした。

サプライズなど起こるべくもありません。国際的な大手情報企業で外人相手にバトルを繰り広げるブサイクとして、ブサイク道をこれからも邁進します。

帰り際に広告営業チームと作戦会議を開いていました。彼らの希望は何としてでも広告営業チームの出版物を私に担当してもらうことです。

私は昭和の人間です。日本の古き悪しき慣習が詰まった新聞社で社会人としてのスタートを切った男です。そう簡単に外資系の色に染まるわけがありません。

社内で困っている人がいて私に助けを求めているのであれば、何とかして手伝ってあげたいのです。それで自分が無理をすることになっても、です。

手伝うことによって報酬は増えないのに業務は増え、土日祝日も仕事せざるをえなくなったとしても、見返りを求めるつもりはありません。てめぇのケツはてめぇで拭きます。

ただ、ダイレクターを説得する理由が見つかりません。言葉の世界で生きる言葉のプロであるにもかかわらず、ダイレクターに上手く伝える言葉が見つかりません。

以前はふみちゃんに気持ちを伝える言葉が見つかりませんでした。言葉に力がないのではありません。言葉の力を活かす能力が私にないのです。

肝心なところで言葉の力を引き出せず、いつも凹んでいます。広告営業チームの期待を裏切らないようにするにはどうすればよいのか。

続・ダイレクターからの呼び出し

「私を守ろうとしてくれていたにもかかわらず、申し訳ありませんでした」

ダイレクターからの呼び出しに対して開口一番、このように言いました。このひと言でダイレクターのメンツが保たれるわけで、案の定、納得した表情でした。

「ずずずさんは2度とやりたくないと言っている」とダイレクターが言ったのは自分の手駒が他部署の仕事ですり減らされることが気に入らないだけです。

ただ、私は以前「とにかく辛いのであまりやりたくありません」と伝えたこともあったので、それを考慮してくれていたとヨイショしたわけです。

そもそも、何でこうなる前に私に確認しないのかと思うのですが、ダイレクターにとっては私にやらせる選択肢など端からなく、聞くまでもないという考えですから仕方ありません。

外資系はポジションありきで採用が行われます。欠員が出たり、新たな仕事が発生したりした際に人材を募集するため、1人ひとりに求められる役割や任される仕事の内容が明確です。

与えられたポジションで、その仕事だけをこなし、求められる成果を上げればよいのです。逆に、与えられたポジション以外のことをやろうものなら、どれだけ些細なことでも怒られます。

日系のように「就社」してさまざまな職種を経験し、社内全体を理解した上で適正なポジションに就くということはありません。外資系は本当の意味での「就職」なのです。

ダイレクターも自らのチームに与えられた仕事の成果のみに注力しており、極端な話、他部署のことなど知ったことではありません。同じ社内であっても自らのチームに横槍を入れられると激怒します。

しかも、今回はダイレクターを通さずにスタッフ同士で直接、話をまとめようとしたわけです。私にとっては広告営業チームが勝手に接触してきただけなのですが、私もグルだと思ったようです。

外資系、日系にかかわらず、自分が知らないところで話を進められるのは嫌なものですが、外資系ではそれが特に強く、大問題に発展します。

ダイレクターにも広告営業チームにも私の考えは伝えました。もう一度、話をすると言っていたので、また一悶着ありそうです。私に飛び火しないことを祈るのみです。

今日は甘いだけではなく塩気があるものもおやつに。

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