電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

くすぶり続けるわけには

書籍編集部の解体に伴って一昨年に退職し、別の出版社に移った元同僚がいます。彼が転職先で制作した書籍が刊行されたと連絡をもらったので、神奈川県民の心のオアシスである有隣堂(書店)に帰りに寄ってきました。

彼の転職先である出版社は趣味系の雑誌を主力としてきた老舗と呼んでもよいところです。ただ、出版不況の中でも特に部数の落ち込みが激しい雑誌だけでは先がないということで、単行本の制作に乗り出しました。

雑誌の売り上げが悪いから単行本に乗り出すのは正直言って苦し紛れだと思います。しかし、これまで出版しか知らない企業がまったく畑違いのところに手を出すのはもっと危険です。苦肉の策と分かっていても何もしないわけにはいかないのが出版業界の現状です。

彼は社運を賭けた新規事業を1人で背負ったと言っても過言ではありません。ただ、Facebookで日々の生活を垣間見ると、やりがいにあふれ、とても充実しているようでした。

実はすでに彼から献本が送られてきていたので、どのようなものかは知っています。しかし、彼の船出なので、お金を出して書店で購入しようと思っていたのです。1,800円など祝儀代わりには安いものです。

有隣堂では何と平積みでした。しかも、それなりに目立つ場所に、です。カラフルな装丁で目をひくため、私が見ていたときだけでも2人が手に取ってパラパラとページをめくっていました。

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早速、購入し、すぐ近くの立ち飲み屋に入り、つぶ貝の刺身と冷酒を片手に少し読んでみましたが、目次を見る限り興味を引く章立てですし、本文も大きめのフォントで行間も開けてあり、とても読みやすいと思いました。

彼は実力がある編集者でしたし、好みもよく知っているので、文章や紙面デザインが気になることもありません。行き帰りの電車の中で読もうと思っています。

「うちにきませんか?」― 実は彼から誘われています。とてもありがたい話ですが、断ろうと思っています。彼とまた一緒に仕事してみたいという気持ちはありますが、私は別のところで努力し、お互いに切磋琢磨したいと考えています。

そのためにも早く仕事を何とかしなければなりません。このままくすぶり続けて一生を終えることだけは避けたいと思っています。酒を減らしてすっきりした頭で考えるときにきているのかもしれません。