電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

メジャーデビューアルバム

「1stアルバムの発売日が7月7日(金)に決まりました」― 私が3曲だけ参加したファンク/ソウルバンドのメジャーデビューアルバムがついに発売されるそうです。

ゴールデンウィークのレコーディングから特に触れていませんでしたが、ミックスダウンやマスタリングは順調に進んでいました。

本来であれば私もあと1回、レコーディングに参加する予定でしたが、どうしても都合が合わず、ベースラインを自宅で録音して送っていました。

全員30代で、メジャーデビューに伴って仕事を辞め、文字どおり背水の陣で臨みます。ジャンルがジャンルなので大ヒットは期待できませんが、安定より夢を取ったわけです。

レーベルの社長からはいまでもバンドへの加入を打診されます。私が作曲した「Moonlight」を聴いてもらったところ、コンポーザーとしてレーベルに所属するだけでもどうかと言われました。

しかし、どちらも丁重にお断りしました。評価していただいたことはとてもありがたいのですが、やはり私は音楽を仕事にするつもりはありません。ショービジネスの世界ほど魑魅魍魎が住むところはありませんから。

1stアルバムについて紹介したいのはやまやまですが、ブックレットにレコーディング中の私の写真が載り、サポートメンバーとして名前がクレジットされているのでさすがに。

彼らは9月から全国ツアーをスタートさせるそうです。その間は別のベーシストがサポートとして入ります。私はそろそろお役ご免です。

「ミュージシャンなんてまったく儲からない、レーベルも赤字続き、サラリーマンのほうがよっぽど良いと思うけど、それでもいまのほうが“生きてる”って実感できるんですよ」

レーベルの社長に言われたことがまだ少し頭に残っています。