電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

無事、入稿

「ずずずはミスをしない」― 私は社内でこう言われています。しかし、人間ですから当然、ミスをします。それが大問題に発展する前に消火しているので、ミスをしていないように見えるだけです。

例えば、デザイナーさんに「きょう31日(月)に入稿する」ということを伝え忘れていたり、とか。先週の金曜日にスケジュールを聞かれて、週明けに入稿と伝えたら「聞いていない…」となって鳥肌が立ちました。

デザイナーさんは午前中に打ち合わせで外出予定があるものの、昼にはオフィスに戻るとのことで事なきを得ましたが、もし終日、外出だったら、と思うと背筋に冷たいものが走ります。

いやホント、良かった…。

16時に印刷会社にデータを渡し、無事に入稿しました。印刷会社の営業さんには「30分前にはデータ一式の用意が終わり、待ち構えていましたよ」と笑顔で伝えました。昼過ぎからのバタバタは秘密です。

印刷会社にデータを渡してから、面付け→色校正・白ヤキ校正→製版→印刷→製本、という工程をたどっていきます。入稿したからといってまだ気を抜けません。

面付けとは、正しくページが並ぶように配置する作業のことをいいます。書籍の印刷は、オフィスや家庭のプリンターのように、ページを1ページずつ印刷していくわけではありません。

印刷・断裁・製本の工程を考慮し、16ページ(または8ページ)でまとめたものを印刷機で印刷します。こうして印刷された原紙を決められた折り方で折っていくとノンブルがきちんと通ります。

そうして実物に近い形で出るのが白ヤキです。ここではノンブルが正しく通っているか、変なところで断裁されていないかなど、製本した際に不具合がないかを確認します。

色校正というのは読んで字の如く、色がイメージした通りに出ているかを確認するものです。今回、本文はモノクロなので問題ありませんが、カバーはフルカラーなので確認しなければなりません。

いまのご時世、どの工程でもデジタル化されているので、よっぽどのことがない限りおかしな発色になることはありませんが、一昔前は冷や冷やすることが少なくなかったそうです。

実を言うと、版を作っていないので、カバーも本文もこの段階でまだ修正できます。大抵、印刷所に入稿した翌日に色校正と白ヤキが上がってきて、さらにその翌日にチェックしたものを印刷所に戻します。

ただし、この段階で修正すると、1ページあたり数百円の別料金を取られます。入稿した後の修正はあくまでも非常手段であり、入稿時に完ぺきに仕上げておくことが重要です。

以前、担当した書籍で、白ヤキが出た後に左右のノンブルが上下に2ミリずれているのを発見したことがありました。たかが2ミリと思われるかもしれませんが、実際に目にしてみるとものすごく気になります。

304ページの書籍で、ノンブルが記載されていないページもありましたが、単純計算で152ページの修正です。1ページの修正×数百円ですので、かなり痛い出費になりました。

こうした最終チェックを経て、印刷会社に「オッケーです」と伝えたら、もう編集者の手には負えません。校了です。金属板にデータを移し込み、印刷用の版を作り、何千部と印刷し、書籍の形にします。

入稿から手元に見本が届くまで7~10日かかります。本タイトルは11月10日(木)に見本が届きます。それから流通工程を経て、11月25日(金)前後には全国の書店に並ぶ予定です。

入稿して安心すると同時に、何かミスをしていないか、とても不安になります。そして、このような安心と不安も今回が最後かもしれないと思うと、とても寂しい気持ちになります。

今日、書籍の最終工程を進めている中で、先輩の誘いが常に頭の片隅にありました。決断までにそれほど猶予がありません。遅くとも今週中に返事がほしいと言われています。

他社に移って紙媒体を続けていくか、いまの会社に残ってウェブの経験を積んでみるか、年末が近くなり、ただでさえ気ぜわしいのに、重要な決断を迫られています。

できれば、今回の書籍が無事に形になったのを見届けて、落ち着いたところで考えたいのですが。