電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

自業自得

誰かに褒めてもらいたいとかお礼を言われたいわけではないの、でもね、われながら今日はがんばったと思うの、ほんの少しぐらい何か良いことがあってもよいと思うの、そう思ってしまうぐらい疲れたの…。

今日は広告営業チームが刊行する冊子の入稿でした。私がメインで制作するのは別の冊子で、今回のものはまったく関与していなかったのですが、どうしても間に合わないというので急きょヘルプで入ったのです。

当初は取材&原稿執筆1本だけだったのですが、何だかんだでこのほかに3本やらされました。また、目次の制作とDTPとのやり取りをなし崩し的にやらされ、極めつけに今日の入稿までの指揮をとる羽目に。

今回の冊子の制作は編集部がノータッチ、すべて広告営業チームが進めるということでした。私はそもそもこれがスタートしていたことすら知りませんでしたし。広告営業チームは独自に外部のフリーの編集者に依頼していたそうです。

ただ、外部の編集者はゲラの制作のみで、印刷会社やDTPとのやり取りは広告営業チームがやることになっていて、それなら入稿に当たって用意するデータや、どうやって印刷会社にデータを渡すかなど、その辺の流れは知っているものだと思っていました。

しかし、何も分かっていなかったのです。昨夜「目次ってどうやって作るんですか?」と聞かれたところで不穏な空気を感じました。「DTPに頼めば作ってくれますよ」で終わりました。

そして今日の午前中、広告営業チームから1本の衝撃のメールがきました。「入稿っていまある最終データを渡せばいいんですよね?」― 待て。単ページで書き出した1~最終ページの入稿用PDFを用意しなさい。

バラバラと送っても台割を見れば何とかなりますが、常識的に考えて制作側がノンブルをすべて通した一式のPDFを用意すべきです。「台割ってどうやって作るのか分からないんですけど」― 待て待て。台割もないのか。

頭の中でゴングが鳴った気がしました。まずDTPに連絡し、現状の確認です。6月と9月の広告案件を一緒にやったところなので気心は知れています。「営業の皆さんはよく分かっていなくてこちらも困ってたんです!ずずずさんが入ってくれて助かります!」

確認したところ必要なデータが5点なかったので、広告営業チームに急ぎ手配させました。それから印刷会社に電話して今日の入稿時間の確認です。今回は印刷会社のサーバーにデータをアップする形なので19時で間に合うとのことです。

それ以降はメールと電話の嵐です。まだ校了していないページも多くあるので、修正指示と修正完了のメールがひっきりなしに飛び交います。原則として私のアドレスはCCに入っているのですが、それでも私が対応すべきものが何通もきます。

メールで上手く伝えられないことは電話です。広告営業チームからの電話を切った途端にDTPから電話、それを切ったら今度は外部の編集者から、と入れ替わり立ち替わり電話がかかってきます。もちろん、その間にもメールが飛び交っています。

メールの送信済みアイテムをチラ見してみたら、1分間に5通送っていたときがあったようです(他人事)。そんな高速対応したつもりはなかったのですが…いかん、記憶が飛んでるかも。

広告営業チームから情報もらって台割作って、それに沿ってDTPにノンブルを通してもらって、表紙や表紙裏のIllustratorのデータをチェックして、印刷会社に束幅を確認して修正して…前日までには終わっているべき作業を数時間で終わらせました。

18時55分、印刷会社のサーバーにデータをアップし、入稿は無事に完了しました。

例のごとく明日以降もまだ修正しなければならないページがあるのですが、今日ひとまず入稿しないことには納品日までずれてしまいます。今回、とあるイベントで配布するため、イベント開催日である納品日は絶対にずらせないのです。

ここまでやらなくてもよかったのです。入稿はどうやるのか聞かれたときに「入稿用PDFを用意してください、とDTPに頼めば作ってくれますよ」と答えて終了でもよかったのです。

しかし、広告営業チームとDTP、印刷会社が困ってあたふたする姿が鮮明に見えるのです。それが分かっていて「自分の仕事じゃないから」と適当にあしらうのがどうしてもできないのです。自業自得であり、そこに見返りを求めるのは間違っています。

それでも、器が小さい男なので何か見返りがほしいの。編集部がなくなることになったり、ふみちゃんに拒絶されたり、がんばっても何も良いことないんだもん。ブサイクにも五分の魂っていうじゃん。

ブサイクに愛の手を差し伸べてくれる優しい天使がどこかにいないものか。