電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

奇妙な縁

生まれも育ちも神奈川県の私にとって、鎌倉は同じ県内でも少し違う場所で、すぐ行ける場所ではあるものの憧れというか恐れ多い場所でもあります。私の小説の師匠が一時期、住んでいたということもあるかもしれません。

奇妙な縁があって、就職してから2年間、いわゆる書生のようなことをやっていました。地方紙とはいえ激務の一般紙ですから、せいぜい月に1回顔を出すのがやっとで、顔を出しても数時間だけ縁側でお茶を飲みながらこれまで読んだ小説について話すという、文字どおりの茶飲み友達のような関係でした。

私より46歳も年上でしたが、早大一文仏文科という直系の先輩だったという縁があり、とても楽しい鎌倉通いでした。

先月末は10周忌だったにもかかわらずこのご時世なので特に何もできず、お墓も岩手県なので花を手向けにも行けていません。三浦哲郎先生、もう少し落ち着いたら行けるでしょうか。

きょうも朝から晩まで原稿を書いていて、疲れたのでリビングのソファで少し横になりながらテレビをつけたら『鎌倉ものがたり』が流れていて、フィクションですが久しぶりに鎌倉のことを思い出したもので。