長く続けること
とてもお世話になっている横浜のミュージシャンの大先輩がいます。本牧が米軍に占領されていたころからピアニストとして活動をはじめた、私の親父(72歳)より年上のじじいです。
米軍兵士がたむろするキャバレーで演奏中にビール瓶を投げられたので投げ返し、ひるむことなく大乱闘に突入するという、文字通り血気盛んな若者だったそうで、このテの武勇伝に事欠きません。
私のことをよく呼び出すくせに「お前みたいな下手くそとは一緒に演奏できない」と言い、でも何だかんだで私のことが大好きなツンデレじじいです。葬式では弔辞を読むことがすでに決まっています。
そんなじじいですが、実はブログをやっていて、しかも結構な人気だったりします。一緒に飲んでいると「○○を書かれている○○さんですよね?」と声をかけられることもよくあります。
そして何と、ブログが10周年を迎えたそうです。毎日更新しているわけではありませんが、それなりの頻度です。これを10年も続けているといわれると、誰でもびっくりすると思います。
「とりあえず続けてりゃそれなりの形になるもんよ」― ピアノは独学で、テクニック的にはもっと上手い人がたくさんいたそうですが、気付いたら真っ先に声がかかる存在です。
これしかできないし、ほかにやることもないから続けてきただけと言いますが、長く続けることほど難しいことはありません。広告を貼らず、1円にもならないブログを10年続けるなどなおさらです。
3年書き続けた私もよくやっていると思いましたが、じじいの足元にも及びません。じじいは誰からも好かれます。こうして何も言わずに行動で示すところが信頼を集める理由なのかな、と。
ただ、バツ3という色ボケじじいだけどな!