電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

市場価値が高い人材

スキルは1つより2つ、2つより3つ持っているほうが強いというのは当たり前です。可能であればさらに持ってもよいものです。

例えば、私の場合、記者と編集者を経験したハイブリッドなので、自分で文章を書けますし、他人が書いた文章を直して制作物にできます。

記者と編集者は似ていると思われがちですが、まったくの別物です。それを知らず、文章の仕事だから同じと軽い気持ちで転職して大変な思いをしました。

記者は自分で文章が上手いと思っているので、読みにくい文章にガマンできず、アドバイスしながら書き手に直させるのではなく自分で書き直してしまいます。

編集者は書き手の文章の長所を活かして上手く直させることが仕事です。自分で文章を書くことがないため、はっきり言って書くのはド下手です。

書籍を出版できる人というと小説家を想像してしまいますが、世の中にはITや経済、音楽、料理などありとあらゆるジャンルの書籍が出版されています。

それらを執筆するのはそのジャンルに詳しい人であり、文章のプロではないため、全員がキレイな文章を書けるわけではありません。

しかし、文章は書き手に権利があります。ド下手だからといって勝手に修正してはいけません。アドバイスしながら書き手をヨイショしていくのが編集者です。

一方、記者は自分で見つけた情報を自分で書くので、好きなようにできますが、書籍ほど深く書けません。知識が浅いと言わないまでも決して深くありません。

このほか、編集者は著者以外にデザイナーや印刷会社などと関わります。1冊の書籍を作り上げるには何人もの力が必要です。

記者は自由に動き回って1人で書いて作り上げる、編集者は全体を見渡して書かせて作る ― アスリートに例えると、記者は選手であり、編集者は監督といえます。

こんな感じで私はスキルを2つ持っていたので、片方だけより少し強くなります。さらに、英語はいまや当たり前なのでフランス語と北京語を勉強してみたり。

記者経験があって、編集経験があって、英語とフランス語と北京語が使えて、あと新聞社と出版社で特定の業界の専門知識も身につけて…なかなかいなさそうではないかと。

転職は企業のニーズと自分のスキルが合致して成り立ちます。新卒と違って中途は企業側のニーズが細分化されているため、なかなかいなさそうな人が求められます。

これがいわゆる市場価値が高い、転職できる人材です。こういう人はいま働きながら、自分のスキルはこの会社だけでしか使えないのではないか、他社でも使えるスキルは何だ、と常に考えています。

私は転職のたびに給料を上げてきました。せっかく苦労して転職するなら給料を上げたいと思うのは当たり前です。

ただ、それはとても大変なことで、給料を上げたいと思うのであれば高い給料を払ってもよいと思ってもらえる市場価値が高い人材になる必要があります。

「何で40歳過ぎて転職できたんですか」と質問されたので書いてみたわけですが、いつもおっぱいのことばかり考えているわけではないのですよ、これでも。

ちなみに、くどいようですが私が転職したのは必要に迫られたからであって、転職はオススメしません。1社でずっと働けることがいちばん幸せです。

◆おっぱいのことで頭がいっぱいになるとつぶやいています → ずずず (@wakabkx) | Twitter