禁煙鬱
私はいま、禁煙鬱に襲われつつあるのではないかと感じています。
禁煙するとほぼ必ずと言ってよいほど鬱状態に見舞われます。症状が現れるのは人それぞれで、禁煙直後という人もいれば、1~2年後という人もいます。
医者や非喫煙者に話してみたところで「そんなん、あるわきゃない」と言われるでしょうけど、Google先生に聞いてみると体験談が大量に見つかります。
- 何事にもやる気が出ない
- 原因不明の倦怠感
- 死にたくなる
- とにかく寂しい
- 不安・情緒不安定
- ひらすらイライラ
- 他者への攻撃性が増す
このような鬱病とほとんど同じ症状が現れます。単なる気のせいと切り捨てるには体験者が多すぎるように思います。
セロトニンという脳内神経伝達物質があります。心を安静にし、落ち着きと冷静さを促すもので、幸せホルモンと呼ばれることもあります。
ドーパミンやノルアドレナリンという他の脳内神経伝達物質の過剰分泌を抑える役目もあり、これによって人を落ち着かせるわけです。
鬱病の原因はいまだにはっきり解明されていません。ただ、ほぼすべての鬱病患者に共通していることの1つが、セロトニンの分泌量が通常の人と比べて少ない、ということです。
セロトニンが減ると気持ちの落ち込みなどが起こるということは分かっていますし、ドーパミンなどをコントロールできなくなるのでキレやすくなったりします。
タバコを吸っているとニコチンが脳を支配するようになり、セロトニンの代わりをも担ってしまいます。脳は基本的に楽をしたがります。
ニコチン:「あんたの仕事、代わってやるよ」
脳:「マジで?んじゃ、あとよろしく♪」
タバコを吸い、ニコチンを摂取することで、セロトニンが分泌されているような気分になるわけです。喫煙でストレスがなくなったと勘違いするゆえんです。
禁煙するとセロトニン不足状態に陥りますが、脳はセロトニンの分泌をすっかり忘れているので「ニコチンを大至急、補給せよ!繰り返す、大至急だ!」と発信し続けます。これが禁断症状。
禁煙して3日ぐらい経つと脳はいい加減、ニコチンが補給されないことを悟り、自分でセロトニンを分泌しようと重い腰をあげるわけです。
しかし、分泌の仕方をすっかり忘れていて、思い出すまでに時間がかかり、それまでセロトニンが足りない状況になります。これが禁煙鬱ではないかと考えられています。
脳がセロトニンの分泌の仕方を思い出せば正常に戻るので、禁煙鬱はあくまでも一時的なものです。よほどの重症でなければ治療など特に必要ないと言われています。
ただ、禁煙してから2か月以上過ぎてもセロトニンの分泌量が正常に戻らないわけがなく、禁煙鬱なんてやはり気のせいと言われても仕方ないのかもしれません。
いずれにしても有害・無害を問わずタバコは怖いというのが最近の感想です。調べれば調べるほど新たなことが分かります。
そして、それでもいまだに吸いたいと思ってしまうのが最も怖いところです。きょうも元気だ、空気が美味い!
◆タバコを吸いたくなるとつぶやいています → ずずず (@wakabkx) | Twitter