電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

東芝Librettoの思い出

私が大学に入学した1997年、PCはまだ特別なものでした。ようやく大学にPCルームが設置されたころで、OSはWindows NTという2000よりも前のものでした。

FTTHやWi-FiなどはもちろんADSLすらない時代、つまりダイヤルアップです。ピーヒョロヒョロという若者は聞いたことがないであろう音がしたアレ。テレホーダイで泣いたおっさんの気持ちが分かるか?

私が初めてPCを買ったのは大学3年の終わりでした。国内外の学生や研究者とメールでやり取りしたり、海外の論文を読んだりするためでしたが、とても感動したものです。

そのPCはIBM時代の1161-72Jというモデルでした。CPUはCeleron 700MHz、メモリは64Mという貧弱なスペックに、OSは伝説のWindows ME。これでも20万オーバーなどいまでは考えられません。

デスクトップであればそれほどでもなかったのに何でわざわざノートにしたのかといえば、外に持ち出したいと思っていたからです。

MacBookなどまだなく、ケータイはNECのN501iが大ヒットしていたころです。外でPCを使っているだけでスタバでドヤれる時代でした…そもそもスタバがまだなかったか。

ただ、このPC、フル充電しても2時間もつかもたないかという貧弱さでしたし、そもそも重量が3kg弱ありました。こんなものを持ち運べるわけがありません。

そんなとき、友人が使っていたのが東芝のLibrettoです。片手で持てる大きさと重量でWindowsが動く衝撃は半端なく、文字通り一目惚れしましたが、学生は手が出せない価格でした。

matome.naver.jpそれ以来、いつかLibrettoを買うことを夢見ていましたが、ノートPCがどんどん進化しながらも安くなり、外での通信インフラも整い、Librettoのことはすっかり忘れていました。

東芝からPC事業を引き継いだシャープがイベントでdynabookを披露したそうです。シャープといえばメビウスだったので不思議な感じがしますが、dynabookが消えなかったのは良かったと思います。

pc.watch.impress.co.jp今後、UltrabookにLibrettoなんていう名前をつけて売り出したら衝動買いしてしまいそうです。MacBookをスタバで広げるのではなく、Librettoをドトールで広げるおっさんになりたいものです。