電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

口だけ野郎

探しものをしていて前職で使っていたカバンの中を漁っていたら小さなノートが出てきました。異動後の新しい業務についてメモしていたものです。

異動後の業務、つまり3か月前までやっていたことを思い出しました。これまで何度か書きましたが、まったく頭を使わない“作業”で、私にとってとにかく苦痛でした。

8時30分に出社して決まったサイトをチェックし、Excelのマクロで加工して外注先に投げ、14時ごろに外注先から上がってくるさらに加工されたものをExcelのマクロでチェックして17時に帰っていました。

私がいたチームが何をやっているか、社内で理解されていませんでしたし、私も書籍編集部にいたころはこのチームが何をやっているのか知りませんでした。

「そんなことで給料もらえるなんて羨ましい」と激務の雑誌チームのメンバーに言われました。他人のことだったら私も同じことを言っていたと思います。

しかし、頭を使わない作業、好きでもない仕事がいかに辛いか、やってみれば分かります。私は自分がどんどんバカになっていくのが怖くなり、40歳で転職に動きました。

世のサラリーマンのほとんどがそうですし、それに耐えるのが大人だということはよく分かりますが、私はどうしてもガマンできなかったわけです。

ただし、自分がやりたいことを貫き通すには努力が必要です。口で言うだけでなく、それをやるためのスキルを身につけ、求められる人材にならなければなりません。

それはそれで大変なことですが、権利を主張するのであれば義務を果たすことは当然です。ワガママだけ言っているのは単なる口だけ野郎です。

老若男女問わず、口だけ野郎になってはいけません。こんなことを日々考えながら生きていくのはとても疲れますが、てめぇの尻はてめぇで拭くのです。

そして探しものはまだ見つからないという。