電車の中の恋人

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キレイな文章の書き方のコツ(第1回)

キレイな文章の書き方のコツを連載すると言っておきながらここ最近、落ち着いて考える時間がなく、なかなか手をつけられませんでした。第1回のテーマを何にしようか、迷っていたこともありますが、ようやく決めました。

第1回のテーマは助詞「」の使い方です。

文章の書き方を教えることがよくあるのですが、私は口で言うのでなく実例を見せて、直感的に分かってもらうようにしています。ここでも私のブログのエントリーから実例を挙げます。

ここ最近、昼間は激務をこなし、家に帰ってからの夜は前職の同僚に頼まれた原稿を書き、休日は連続でライブに出演するという、アクティブ過ぎる日々でした。昨日は大寝坊という失態を犯してしまいましたし。

昨日のエントリーの冒頭です。分かりやすいように段落を丸々、持ってきましたが、肝心なのは後の文です。実は当初、無意識的に次のように書いていました。

昨日大寝坊という失態を犯してしまいましたし。

意味は伝わりますし、文法的に間違っていると言い切れるわけではありません。しかし「も」は本来、2つ以上のものが続いたときに用いる助詞です。

大寝坊したのが2回目であれば「も」で構いませんが、大寝坊したのは今回が初めてです。「は」で何の問題もありませんし、あえて「も」を用いる必要性はありません。ここで冒頭の文章に戻ります。

第1回のテーマを何にしようか、迷っていたことありますが、

キレイな文章の書き方のコツを書かなかった理由として「落ち着いて考える時間がなかった」ことと「テーマを何にしようか迷っていた」ことの2つがあるため「も」でよいわけです。

「も」はとても使い勝手が良い助詞で、どのような使い方をしても致命的な間違いになりません。記者や編集者でも無意識に用いることが多々あります。

また「犬歩けば棒に当たる」という用い方もあります。これは犬以外のものがいることを想像させる用い方です。誰もが容易に想像できるため、正しい用い方です。

仕事のメールから友人とのLINEでのやり取りまで「も」に少し気をつけると「あれ、何だかよく分からないけど、読みやすい気がする」と思われるはずです。もちろんブログでも、です。

自分が書いた文章を読み直してみて、そこが本当に「」でよいのか、「」や「」に置き換えられるのではないか、再考してみることをおすすめします。