電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

目の奥の痛み

細かい文字を集中して見続けたせいで起こる目の奧がキーンとする痛みを感じると「あー、編集やってんなー」としみじみ思います。

校了日を1日延ばせたとはいえ、切羽詰まっていることに変わりありません。いつもより少し早く出社し、プリンターが混んでいないうちに大量出力して仕事を始めました。

幸いなことに編集部員には2人分のスペースが与えられています。紙を広げることが多いからです。また、広いオフィスの中で人通りが気にならない場所に配置されています。

Yシャツの袖を肘までまくり、赤ボールペンを持ってゲラに向き合った瞬間、自分だけの世界に入ります。時間はあっという間に過ぎ、気付いたら午後1時を回っています。

私より先に退職し、別の出版社に転職した前職の同僚と先日飲みました。彼の実家は工務店で、お父さんは家を作る大工、お兄さんも大工として後を継ぐことになっているそうです。

「“おじいちゃんとおじちゃんは家を作って、お父さんは本を作ってるんだね”って子どもに言われると何だか嬉しくなるんですよね」― 元同僚が嬉しそうに話していました。

そう、PCのモニターで見るのではなく、手で触れられるものを作ることはとても楽しく、やり甲斐を感じます。目の疲れもプレッシャーも辛いのですが、それもまた心地良くあります。

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駅前のコンビニでビールを買い、川風を頬に感じながらオンとオフを切り替えます。体力と集中力が続くギリギリまで、良いモノを作り続けます。